○○『好き?嫌い、好き、嫌い?、好き』
彼女はピンセットを使い丁寧に、一枚一枚取って、地面に落としてゆく
パラパラ、パラパラ‥と。
○○『綺麗だなぁ…こういうの久しぶりかもしれない‥』
彼女は他の音も、なにもかも聴こえていないように
熱心に取っていく。
彼女は彼が喋っていようが聴こえないように
彼の最低限、ある数だけ、取っていく
剥いでゆく
彼女はそれでも剥いでゆく
○○『好き?嫌い?好き?』
彼女は最後までピンセットを使い、一枚一枚剥いで、地面に落としてゆく
○○『もうないの?』
○○『あッ、足!足が残ってるッさっきとおんなじッあと、10回ッ!!』
彼女は彼の最期までピンセットを使い、一枚一枚剥いで
割れ物のように、大切に大切に。
彼女の箱に仕舞った
その箱には【つ め あ つ め 】と汚い字で書かれていた
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