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4 - 雨よ止まないで(前半){犬飼夢}

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2022年03月03日

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孤月さんからのリクエストです!ありがとうございます。

犬飼夢です。


ATTENTION◇

※捏造

※モブ登場

※名前固定

雨よ止まないで








「_わ、!!」「どしたのー?」「降ってきた…」「…琴華ちゃん、傘って…」「持ってきてるわけないでしょ…」

昼休み。彼女の驚いた声に反応して、彼女の方を見ると窓の外を見ていた。朝からちょっと頭痛してたし、天気予報も見てたからもしかして、と思っておれも外を見た。予想通り。雨がざーざー降って、同級生みんな大慌て。そりゃそうだ、降水確率3%だったもん。

「やばーい、レインコートも持ってきてないよ〜…」「置き傘も?」「なぁ〜い…」

机にぐでーん、と突っ伏すおれと琴華ちゃん。もう半分諦め状態だ。びっしょびしょに濡れて帰るか。

「…あ、」「えっなに?!」「雨の日って言えば、最初に琴華ちゃんに会った時のこと思い出すなぁって思って」「あ〜…確かに、あの日もすごい雨だったね」

***


カッカッカッ、チョークで名前を書く音が、静かな教室に響き渡る。

「開出琴華って言います。よろしくお願いします」

高校一年の豪雨の日、転校生が来た。深々と頭を下げる姿と、綺麗な顔。スラッとした身体に、一般より少しある胸…髪色はグレーだったけれど、やまとなでしこって感じのおんなのこ。おれもちょっと目を奪われた。

「なあ犬飼…どうする?」「なにがー?」「あの子すぐ誰かに取られるぞ…」「おれ興味ないよ」「嘘だろおまえ?!」

友達に話しかけられて適当に返事する。興味無いなんて言ったけど、嘘。持ち前のチャラさで近づいてやる  と、思った途端だった。

「_犬飼くん…だっけ?」「へっ、」

急に話しかけられて間抜けな声が出てしまう。慌てて口を抑える。

そしたら彼女はくすっ、と笑う。

「ふふっ、面白いね君。ごめん、びっくりしたよねえ」

くつくつと笑う彼女。やっぱり、すっごく可愛い。

…あれ、そういえば開出琴華って、どっかで聞いた事あるような…

「ねえちょっと、転校生ちゃんさあ」

さぁっと顔から血の気が引いた。

よく言えば…いや、悪く言うしかない。 付き纏ってくるクラスの一軍女子とその取り巻きがおれの机を囲んでた。その一軍の女子には皆嫌気が刺してた。で、もうコイツはおれにベタ惚れらしい。こっちとしてはいい迷惑なんだけど。だからこの開出ちゃんがいじめとかされるんじゃないか、ってやな予感がしたんだ。

「うちの彼ピに何してくれてんの〜?」「かれ…?あ、彼女さんいたんだ!…って、 」

振り返って、その女子の全身を食い入るように見る琴華ちゃん。女子はビックリしてるのか、狼狽えてる。

「な、なによ」「…いや、わたしが彼だったら、付き合わないなって」

…え?

同級生も女子もその取り巻きも、みんな口を開けてぽかん、とする。

すると女子が顔を真っ赤にして怒鳴り始める。

「は、はあぁ?!」「そ、それこの子がブスって言いたいわけ?!」「え?そうだけど」

ゴンッ

嫌な音が響く。その音は、女子が開出ちゃんの顔を殴った音だった。

「あ、アンタ…いい加減にしなさいよ!」「…ふふ、」

「事実を言って何が悪いの?」

殴られてもにこ、って満面の笑みで微笑み、余計に煽る開出ちゃん。クラスのみんなも青ざめてる。そりゃそう、だってこいつ、校長の娘だから。

「あっ…有り得ないわ!お父さんに言って退学にしてもらうから!!」「言えば良いじゃない。別に困らないし」「ッ〜…!!」

「お、お父さぁぁん!!」

大声で叫びながら、走り去っていく女子。プライドなんてものはどこかに置いてきたのか ってレベルで。すぐさま先生達が駆けつけてきた。

「やば…」「嘘でしょ…」

生徒たちがざわめく中、当の本人の琴華ちゃんはにこにこしてた。おれは驚きすぎて黙ってたけど、ようやく喋れるようになった。

「開出ちゃ、」「お父さん!この転校生が…!」「なっ…おまえ、“この方”を殴ったのか?!」「え、」「申し訳ありません!どうか、どうかお許しを…!」

…校長が、頭下げてる。生徒に…たった一人の生徒に。

そりゃあもう、みんなポカーン。もう琴華ちゃんと校長覗いてみんなポカーンってしてる。

「…お、お父さん…ど、どういう…」「この方はうちの学校にお金を入れてくれているボーダー隊員さんだ!」

「…え?」「もお、バラすつもりなかったのに…」「も、申し訳ありません!」「いいよ。許してあげる」

余計にポカーンってして、おれがいち早く喋った。

「か、いでちゃん!ボーダーって…」「君もボーダー隊員でしょ?犬飼澄晴くん、フリーのB級隊員」

よいしょ、と窓際に座って足を組む開出ちゃん。一挙一動が美しくて、目を奪われる。

「…わたしは開出琴華。脅すつもりは無いけど、ここが気に入ったからひとつ言っておいてあげる。」

すぅっ、と形の整った唇に、人差し指を充てる。

「わたしを蔑ろにだなんてしたら、この学校無くなるわよ」

_その瞬間、おれは恋に落ちた。全部の時が止まったみたいで、女王様みたいな可憐な姿に高圧的な態度…全部に惚れた。おれは決めた。

「…絶対に、おれのものにする」

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