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2ヶ月が過ぎたある日の朝。
〇〇の部屋から聞こえるのは、シーツの擦れる音と、かすかなうめき声だけ。
〇〇「うぅ……いたい……まじで無理……」
お腹の奥がズキズキする。
血の気が引くような冷や汗、お腹を握りしめて丸まる。
情緒もめちゃくちゃで、朝から意味もなく泣いたあと、スマホの猫動画で突然笑い出す。
自分でも「ヤバい」ってわかるレベル。
そして、ドアの外から聞こえてくるのは……。
涼架「ねえ、〇〇まだ起きてこない。いつもなら朝ごはんの匂いで出てくるのに」
滉斗「ていうか、LINEも既読ついてないよ?具合悪いとか?」
元貴「……ちょっと俺、見てくる」
(ノック、そして扉がゆっくり開く)
元貴「〇〇……入っていい?」
〇〇「……うん……来ないでほしいけど、来て……(泣)」
(ベッドに横たわる〇〇の顔は真っ白、目はうるうる)
元貴(駆け寄って、布団をめくりながら)「どうした、痛いの?生理?」
〇〇「うん……バカ痛い……血もドバドバで……ごめん、今日無理……」
元貴(優しく髪を撫でながら)「謝る必要ないよ。ていうか、1人で耐えてたの?ばかじゃん……」
(そこへ慌てて滉斗と涼架も登場)
滉斗「うわ、顔色ヤバ……!〇〇、やばいって時はちゃんと助け呼ばなきゃ……!」
涼架「情緒来てる感じ?あー……泣いたあとみたいな目してるね……」
〇〇「さっきまで泣いてたのに、さっき猫の動画で爆笑した……」
涼架(にっこり)「うん、それ完全に来てるね。かわいそうに……」
(滉斗がクッションを持ってきて、お腹の下に入れてくれる)
滉斗「とりあえず、下にこれ敷こう。あとホッカイロも用意してくるわ」
元貴「俺、低脂肪ミルク温めてくる。あと鎮痛剤、種類どれ飲む?」
涼架(ティッシュとハーブティーのパックを抱えて戻ってくる)「これ、涙用とお腹用」
〇〇「……なんでみんなそんな優しいの……やだ……泣く……また泣く……(涙)」
(3人が即座に反応)
元貴「泣いていいよ。全然いい。ていうか、今は何しててもかわいい」
涼架「泣いてる〇〇にハグしていい?心がキュン死しそう」
滉斗「むしろ泣いてるときこそ、俺たちの腕の見せ所だと思ってる」
〇〇「……ほんとにバカじゃないの?……大好き……(笑)」
元貴「はい、今笑った。泣いた→笑った、情緒の波〜〜」
涼架「それも全部まとめて〇〇だし」
滉斗「重い日ぐらい、僕たちに頼って。ちゃんと役に立ちたいから」
(そのあと、3人が交代で付き添い係に)
・元貴:上半身を優しく抱えて、お腹さすり係
「この痛み、俺が代われたらってずっと思ってる」
「声出して泣いてもいいよ、俺、全部聞くから」
・滉斗:水分&痛み止めサポート係+ふざけ担当
「はい、痛み止めセット〜!タイマーもセットしといた!てか顔色ちょっとマシじゃん」
「お腹に『痛くないおまじない』かけとく?」(って冗談言って笑わせる)
・涼架:メンタルケア&ぬいぐるみ・アロマセット係
「このラベンダーの香り、〇〇落ち着くって言ってたよね」
「気分沈んだらすぐ言って、横でずっと話しててあげる」
そして夜、全員が〇〇の部屋に集合。
寝るまで横で付き添いながら、3人が代わる代わるささやく。
元貴「今日だけじゃなくて、毎月こういう日も、全部俺たちで守るから」
滉斗「〇〇が頑張りすぎなくていいように、俺たちがいるんだからな」
涼架「明日、目が覚めたら、少しでも痛みがマシになってますように。おまじない、かけとくね」
そして次の日——
痛みが和らぎ、〇〇がリビングに現れると、そこには3人が用意した「〇〇回復祭り」の朝ごはんが並んでいた。
元貴「おはよ。体調、どう?」
滉斗「おかえり!待ってた!」
涼架「回復記念に、超やさしい朝ごはん作ったよ」
〇〇「……幸せすぎてまた泣きそう……」
彼らの優しさは、生理の波も、情緒の波も、まるごと受け止めてくれる。
そんなこのお家は、今日もあったかい。