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16 - 涼ちゃんの交友関係〜風磨くん編最終話〜

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2025年07月11日

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僕は急いで風磨くんがいるはずの控え室のドアをノックした。



「お邪魔します!あの、風磨くんいますか?!」



他のメンバーの人が一斉に僕を見る。



「お疲れ様です···今いなくて、もうそろそろ帰ってくるかなって、あっ」



んっ?と後ろを振り向くとそこには風磨くんが立っていて不思議そうな顔で僕を見る。



「涼ちゃん···?どうしたの?」


「あっ!ちょっと風磨くん借ります!」



急いで風磨くんの手を取ると僕は人気のないところまでずんずんと引っ張っていく。



「ど、どうしたの?」



ここならいいか。

すぅーはぁーと深呼吸して風磨くんに思い切って聞く。



「風磨くんの好きな人って本当は誰なの?!ちゃんと教えてっ!」


「えっ···俺?俺の好きな人は···涼ちゃんなんだけど···ちょっと待って、色々どうしたの?」



僕、本当に僕なの?

嬉しくなる僕を前に風磨くんは驚いた表情をしている。



「ありがとう···嬉しい···!じゃあ戻るね!このあと生放送頑張ろうね!」





僕は風磨くんの返事も聞かず、急いで自分の控え室に戻った。

バン、とドアを閉めて机に置いてあるペットボトルのお水をゴクゴク飲んだ。



なんで若井と元貴がが抱きしめあってたのかわかんないけど、さっと離れると2人ともちょっと驚いた顔で僕を見た。



「早かったね、風磨くんには? 」


「会えた!好きな人って僕のことだって、言ってくれた···」


「えっ、良かったね!おめでとう〜それでそれでっ?」



はて、若井のそれで、とはどういう意味なんだろう?



「それでって?」


「両思いなんでしょ?付き合うんだよね?」


「えっ···?そんな話はしなかったよ」


「じゃあ何話してきたんだよ」



元貴のツッコミが入り、3人で顔を見合わせた瞬間に勢いよくドアが開く。



「ちょっと···このまま生放送無理!涼ちゃんのさっきのありがとう嬉しいってなに!もう俺わかんないよ···」



風磨くんが疲れた様子で部屋に入ってきた。



「風磨くん、悪いこと言わないから最初から最後までちゃんと言ったほうがいいよ、告白から改めて」



元貴からのアドバイスに若井が全力で頷いている。すると風磨くんは僕の前に立って、真剣な表情になった。



「涼ちゃん。俺はずっと涼ちゃんのことが好きでした!お付き合いしてください、よろしくお願いします!」




そして手が差し出される。

ちゃんと告白なんてされたことなくてけど僕はとっても嬉しかった。

その手をしっかりと握る。



「ありがとう、僕も風磨くんのこと···好き、です。僕でいいならよろしくお願いします」



「···まじで?やったぁぁぁ!」



風磨くんに思いっきり抱きしめられる。元貴と若井の前でなんだかすごく恥ずかしいんだけど、風磨くんが嬉しそうなのを見ると離れるのも申し訳なくてされるがままだ。



「おめでとう〜涼ちゃん良かったね」


「風磨くんも良かったね、まぁ苦労することも多いと思うけど藤澤をよろしく」


「絶対幸せにする!ありがとう!」



そんなこんなで、喜ぶ風磨くんは出番が迫っているからあとで連絡するねって帰っていった。



わからないことばかりだけど、風磨くんと恋人になれたんだと思うとくすぐったいけどとっても嬉しい。




その後、僕たちも出番が終わってメッセージを確認するとこのあと会えないかって風磨くんから連絡が来ていた、いっぱいハートがついたメッセージ。



「もちろんいいよっと···」


「いいねぇ、このあとデートですか?」


「もっ、もとき!」



にやにやと覗き込まれて恥ずかしくて思わず隠してしまう。




「まぁ、困ったことがあったり風磨くんになにかされたら俺に言いなよ。相談のる」


「ありがとう、また元貴の好きな人のことも教えてね!じゃあお疲れ様!」




元貴にお礼を言って僕は急いで風磨くんに会いに行く。



早く会いたい。

顔がみたい。


そう思うと胸がドキドキソワソワする、これが恋なんだ。





「ふまくんっ!」


「涼ちゃんっ!」



仕事が終わって駐車場で待っていた俺の車に涼ちゃんが来てくれて、思わずお疲れ様って抱きしめてしまう。

いいんだよね?両思いなんだよね?



「···ほんとに夢じゃない?涼ちゃんが俺を好きなんて」


「僕こそ···今、とっても嬉しいの」



ふにゃっと笑って、俺が頭を撫でるのに身を任せてくれる。

少しそのままにきていると、腕の中で涼ちゃんがモゾモゾ動いて少し離れるて俺の顔を見つめた。




「ふまくん···あの···キスしたくなっちゃった···」




なんだって?

一瞬耳を疑ったけどもじもじと涼ちゃんは恥ずかしそうに俺を見つめ続ける。



「だめだった···?」



そうダメ押しされた瞬間俺は涼ちゃんにキスをしていた。

あの時とは違う、深くて甘いキス。



「ドキドキして、すごく幸せ···」



照れる涼ちゃんの顔を見て俺も幸せだった。それにしても涼ちゃんって無意識でそんなおねだりも出来るなんて、凄いな···これからが楽しみであり、少し色々耐えられるかなぁとクラクラしてしまう。

 


「これからもたくさんキスしようねっ、ふまくん♡」



すり寄って耳元でそう呟く涼ちゃんに 俺の理性は早々に無くなりそうな予感がした。




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コメント

4

ユーザー

やっと両思いかー。何か幸せパワーお裾分けしてもらったみたい!読むの楽しかったから、終わるの寂しい。もっと読みたかったな。 ハウ!?Σ(°꒫°๑=͟͟͞)➳♡ズキュン

ユーザー

最近、💜💛推しなので、このお話毎回楽しみにしてました🤭 💛ちゃんの天然な所が可愛いくて可愛いくて💕 付き合った後のお話も、見てみたいです🫶

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