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分岐です。
短いです!
他作品と似ていたらすみません
「リトライ」
もう会話の台詞も街中も隅々まで覚えてしまいました。
何度繰り返したかはもう分からない。
危うく自分が誰なのかさえ忘れそうだった
また繰り返す。
また、
また…
繰り返す…。
「苦戦しているようだね」
いきなり声が聞こえ、私は驚きを隠せなかった。誰だ?
「私だよ」
私の考えを見透かしたかのように神はそう
答えた。
「もう随分楽しませて貰った」
「君を助けてあげよう」
英「え….?」
「なに、ほんの気まぐれだ」
そう言って神は消えていった。
どう言う事だろうか….?
助ける…?
助かるのか?
訳の分からないままいつも通りの道を通り家へ向かう。
何故か厄災が起こらず、私達は無事家にたどり着く事が出来た。
英「….っ!」
家に帰れた….
英「家に帰れたっ!!」
私は思わず声を上げてしまった。
言葉で言い表せない程の感情で私の心は渋滞していた。
今まで堪えてきたものがまるでダムが壊れたかのように溢れ、涙が流れてくる。
笑顔なのに泣いていて、側から見たら
おかしいだろう。
でも今はそんな事どうでも良かった。
フランスは驚いて、どうしたの!?
と問うてくる。
良かった….本当にっ…よかったっ!
生きてる…
長い間曇っていた雲が一気に晴れたような
清々しい気分だ。
ループしているから身体こそは疲れていないが、何度もフランスの死を目の当たりにしたのだ。
精神的には疲労の色が見える。
私はその場にへたりこんでしまった。
仏「えぇ、大丈夫?ほんとに、どうし ちゃったの?いきなり…」
少しして感情の整理がきくと、立ち上がり家の中に入った。
恐らくだが、もうリトライは使えないだろう
使えてももう使いたくもないが….
私は今日も平穏な毎日を送っている。
絶望のどん底から幸せを手に入れたように。
諦めないで良かった。
ただ、一つ気がかりなのは、
急にフランスの顔色が悪くなった事だ。