「あのね、悠馬くんのことなんだけど。記憶障害みたいなんだよね。」え?
「それって大丈夫なんですか??」
「うん。自分の名前もわかってるから、まだ大丈夫だと思う。」
「まだ?」まだって何?、もしかしたら。いいや、そんなことないって思いたいけど。
「うん。起きた時、何か言ってなかった?」そういえば、
「俺は何もしてないって叫んでた。」
「そっか。もしかしたら意図的に記憶が消されてるかもしれないんだ。」意図的?
「誰に?誰がそんなこと……」
「それは、わかんないけど。悠馬くんがいたとこが分かれば何かわかるかもしれない。それでなんだけど、悠馬くんの精神状態が安定するまで、一緒に居てもらってもいい?」一緒に、
「うん!全然いい!母さんにも許可取ってあるし!」
「そっか、やっぱり優しいね、龍馬くんは。」そんなことない。なんか放っておけないって言うか、
「それじゃあ、戻ろっか、」
「うん!」
「戻ったよ、悠馬くん!」
「うん。」元気ない。
「悠馬くん、君の記憶が戻るまで、ここに居てもらってもいい?」
「嫌、でも迷惑ですし、」
「そんなことない!人は、助け合わなきゃ!」考えるより先に、口が出た。
「でも、」
「でもじゃない!甘えてもいいんだよ?」目が覚めて、何となくだけど、距離を感じる。
「うん、それならお言葉に甘える。」
「うん!」
「それじゃあ、俺は家帰るね〜」
「ありがとうございました。また来てね〜」雅さんが居なかったら、俺どうしてたんだろ、また、
「あ、あの、」
「どうかした?」話しかけてくれるなんて初めて、嬉しい。
「ここ案内してもらってもいいですか?」
「いいけど、動ける?」そこが心配だよ。
「はい。起きたばっかりよりは、全然動けます。」それならいいのかな。
「なんかあったらすぐ家帰るからね!」
「はい、ありがとうございます。」
「まずこの村は、全員合わせて大体、30人の、ちょーちっちゃい村ね。俺の家は、ここで、隣の家が雅さんのとこ、同じような家が沢山あって、村長さんのお家が、3つ家を挟んだ、あそこね、あそこから道が無いんだけど、あれ以上奥へ行ってはダメ。って言われてる。そこまで行かなかったら、どこで遊んでも大丈夫。夜は、日が落ちる前に家に帰る。分かったかな。」
「うん、ありがとう。」
「全然いいよ!なんでも聞いて!分かることなら、答えれるから!」もっと喜んで欲しい。笑ってくれるのが、1番なんだけどな、
「ありがとう。」
「それじゃあ、一旦家、帰ろっか。」そろそろご飯の時間だし、
「うん。」
「ただいまー」
「ただいま。」
今回も最後まで読んでいただき、ありとうございます。
少し短いですが、キリがいいので切らせてもらいます。
それでは、また次回も是非読んでください!
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