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「ーーいいかって??ーー。いいわけがねぇだろーがッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎反抗してやるッ‼︎‼︎」
“僕”は「グァァァアアァァァアアァァァアアアアァァァアアァァァァ」と、金切声を出し。“ギラッ”と挑発的に“狼”の如し八重歯(ヤエバ)を剥いた。これだから、あんまり“僕”には代わりたくないんだよな。正直、ボクはちょっと引いてる。まぁ、「殺すけど、いいよね?」なんて。12才の女の子から言われたんじゃ、挑発もしたくなるだろうけど。・・大概にして欲しいもんだ。ホントに。
「へえ。もう“憑変”(ヒョウヘン)使ったんだ。ーーっていうかぁ?逃げないの??左腕、ないのに」
「逃げてもどうせ追っかけてくんだろッ‼︎?なら、向かってったほうがラクだからなぁッ‼︎‼︎‼︎」
「ふぅん。そーなんだ」
オレンジのサンダルに“柑橘系”のポシェットを下げた“12才”の少女は、むしろ。ホラー映画に登場する“人狼”の変身を楽しむような様子で、闘牛士のそれっぽくスカートをヒラヒラと揺らした。まさに、“余裕のポーズ“ってやつだ。“リミッター”はもう、ひとつしか残っていない。が、しかし。どうしても避けられない戦いのようだ。ーーやるしかない。じゃないと、死ね。
「ああッ?なんだよそのフザけた動きッ??フザけてんのか‼︎‼︎‼︎」
いや。だから、“からかわれてる“んだって。
ーーていうか。“憑変”(ヒョウヘン)って、そういう能力なのか。ボクはずっと、“変身”って呼んでたから。気づかなかった。カフカの“変身”が好きだった。という理由はあるにせよ、12才の少女相手に気づかされるなんて。恥ずかし過ぎる。流石は、“あの師匠”の愛娘(マナムスメ)なだけはあるな。きっと、陰陽術の知識を骨の髄まで叩き込まれながら育ったんだろう。16話で『バカなフリ』をしていた。とか言っていたが、もはやそんなレベルじゃない。12才でボクらと対等か、それ以上の陰陽師だなんて。天才という2文字以外、適切な表現が見つからない。しかも、最年少の陰陽術士だ。“陰陽師“としての実力は計り知れない。うかうかしていると、確実に負ける。
「へー。状況は“解って”るんだ??」
“最年少天才陰陽師“少女は、右腕の無い“不恰好なカカシ”のようになったボクらに、ジリジリと殺意を放ち。手首を鎌げながら近づいてきた。
「羞恥極まるね?あたしに殺されるなんて」