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『 藤原兄弟 』

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『 藤原兄弟 』

15 - 脳震盪 / 駿佑

♥

75

2024年03月18日

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流星 side 


今日は珍しく丈にぃ、大ちゃん、和にぃが

喧嘩中。もうほんまうるさいねんけど。


丈「 もうお前ら、うるさいねん! 」

大「 は?丈にぃだって!! 」

和「 はぁ…もうこんなん嫌やわ。 」

丈「 お前ら、正直言って迷惑やから 」

大「 丈にぃも和也もほんま邪魔。 」

和「 うっさい。黙って。 」


駿『 流にぃ………ぐずっ 』


俺の隣には大好きな駿の姿。

駿も大きくなったなぁなんて思うけど、

所詮まだ小学4年生なわけで、

年の離れたお兄ちゃんたちの喧嘩なんて、

怖くて泣いちゃうに決まってる。


流「 大丈夫大丈夫。 」

駿『 ……ぐずっ、ひぐっ、… 』


怖がって泣いてる駿がいるのに、

なんで喧嘩をやめられへんのかな……

もう俺、注意してくるわ。


流「 なぁ、喧嘩やめて。 

   駿が怖がってるやんか。 」

丈「 流星にも駿にも関係ないやろ 」

大「 部外者は口出してくんな 」

和「 そんなん流星が可哀想やんか! 」

丈「 うっさいねん!どんっ 」

和「 …った、やめてや!!どんっ 」


…ついには手出し始めたか。


駿『 ……もうやめて、ぐずっ… 』

流「 駿…… 」


丈「 うっさい!!黙れ!!どんっ 」

流「 駿、!!! 」

駿『 …っ、ばか、丈にぃのばか!!泣 』

丈「 ……っぁ、駿、ごめ、… 」

流「 丈にぃ邪魔。どいて。

   駿、大丈夫?痛いところある? 」

駿『 …………あし、あたま、せなか、 』

流「 ……足見せて。背中も。 

   頭は多分、打っとるわ。 」

駿『 ………ん、 』

流「 反応も遅いし、脳震盪かな。

   一応吐くかもやからこれ袋な。 

   足も腫れてるし背中にも痣あるわ 」

駿『 ……げほっ、おぇ…、っ 』

流「 大丈夫大丈夫。全部出しちゃい。 」

駿『 ……うぅ”っ、…ぐずっ 』

流「 病院行こか。きょへにぃー!! 」

恭「 はーい! 」

謙「 え、どしたん? 」

流「 状況は後で説明するから、

   とりあえず車出してくれへん? 」

恭「 あ、了解~ 」

謙「 俺は~?? 」

流「 謙杜もついて来て。 

   大ちゃんたちは帰って来るまでに

   仲直りしとくんやで。絶対。 」

大「 …… 」

丈「 …っ、 」

和「 ……はぁ、… 」

流「 じゃあ、さよなら。行くで~ 」

恭「 はいよ~ 」

謙「 駿、立てそう? 」

駿『 ……はぁ、ふりふり…っ 』

流「 傷、痛そうやったもんなぁ… 」

恭「 俺、おんぶしたるわ。 」

駿『 …ぅっ、おぇっ…… 』

流「 あ~、吐いてもうたか。 

   大丈夫やで。袋持っとこか。 」

駿『 うぷ……げぇっ…、はぁっ… 』

流「 落ち着いた? 」

駿『 ん、…こくり、っ 』

恭「 ちょっと急ごか。 」

謙「 俺、駿おんぶ出来る! 」

恭「 じゃあ謙杜にお願いするわ。

   車出して来るな。 」

流「 ん、了解。 」

謙「 おんぶするで?…っしょ、 」

駿『 …ぃ”っ、 』

謙「 痛かった?…ごめん、 」 

駿『 …だい、じょぶ、…っ 』

謙「 ゆっくり動くな。 」

駿『 …うん、はぁ…っ、 』

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