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~初めに~
架空の人物を含む、ifシナリオとなっております。
そのため、史実と異なっておりますが、ご了承ください。
尚、そういうのが苦手な方は、ここでバックをお願いいたします……。
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~外伝2 出浦との出会い前編~
~砥石崩れ~
それは、信玄が村上に負け、
そして……村上が砥石城を奪われた。
ふたつの意味を持った出来事。
某は、信濃侵攻で追いやられていた。
我が主、方円が動き出した時。
たまたま、お会いすることができたのだ。
某自ら、少し語るといたす……。
ーーーーーー
天文19年 1550年 9月
「何っ??? 砥石城が奪われただと?!」
村上義清が声を荒らげる。
「はっ、間違いございません。
真田幸隆の調略により、内側から落とされた模様。 兵は500程だったとか」
「馬鹿な……。 砥石城は堅城であるぞ。
それを、あっさりと……」
村上は……絶望に包まれていた。
それから、しばらくも経たぬうちに、
村上様や信濃守護の小笠原様は、
信濃から追いやられなされた……。
それから数日後であった。
2人の元へ、方円様が尋ねて来られたのは。
その日であった。
尋ねられる途中に、某は出会いもうした。
今でも覚えております。
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我らの村は、村上様の領地。
乱取りにより、武田の兵に荒らされていた。
「くそっ……おのれ…武田信玄……」
出浦昌相は、崩れ落ちながら…荒れ果てた村を見つめる。
「お……オラ達の村が……」
村人たちは、ただ呆然としていた。
「いやあ……」
別の村人からも、悲痛な声が漏れる。
まさに、この世の地獄であった。
某は、ただただ逃げた。
とにかく、逃げた。
そして……無防備にも山中で疲れて、寝てしまっていた。
山賊にも、もちろん目をつけられ、捕まったが。
事情を話すと……何故か見逃してくれた。
「信玄に追いやられたのなら、話は別だ」
そう言って……。
ーーーーーー
それから某は、村があった場所に再び戻った。
そこには、何も無かった。
全て燃やされ。
全て奪われた。
女、金、食料。
武田の兵に……。
我々は、全て失った……。
ーーーーー
方円は、焼け落ちた村を見渡していた。
「ちっ、なんて酷いの……。
何も、ここまでする必要あるかしら。
民は関係ないじゃないの」
地図を確認しながら、方円は呟く。
「地図によると、もう少し先へ進まないといけないようね……。
ほかの方に目をつけられる前に、
村上様や小笠原様に会わないといけないってのに。 休むところもないじゃない……
はあ……」
その言葉を聞いた出浦昌相は、思わず耳を疑った。
「誰だ、あの方は……??? 今、村上様と聞こえたような……」
某は、僅かに残った茂みに隠れて聞いておった。
方円は、辺りを見渡しながら困ったように呟く。
「困ったわね、本当に建物ひとつないじゃないの……。 この様子だと、ほかの村も……。
山賊に襲われちゃうわ。 怖い怖い……」
出浦昌相は、息を潜めていた。
「…………」
その時。
「しまっ……」
方円が、茂みの方へ振り返る。
「!!! 誰??? そこの茂みかしら……。
気配を感じるわ。 風で揺れたわけではない。
私には分かるわ……出てきなさい???
武田の兵なら、ただじゃおかないわよ???」
ーーーーーー
某は観念して、方円様の元へ姿を見せた。
その顔は、哀れみの目であった。
方円は、某の姿を見て口を開く。
「………その姿……。 ふむ…… 武田の匂いではないわね。 ここの村人かしら」
「そうですが……。 あなたは、いったい……」
方円は少し考えた後、口を開いた。
「………隠しても意味は無いから、あなたには素直に話すわ。 私は武田の姫よ、 ………元だけどね………。」
「なに!!! おのれ!!………ん……???
………元???」
「数年前、武田家で当主の追放があったでしょ。 その時に、私も一緒に追放されたのよ」
「…………ちっ……」
出浦昌相は、驚きを隠せなかった。
「…………なんと……」
方円は続ける。
「ちなみに、今の武田の当主は私の兄よ。
昔は仲良く遊んでた気がす……」
(うっ、また頭が………!!!)
(ふう…落ち着いたわ…。)
「いや、もう何も……」
少しの沈黙。
そして、方円は静かに言った。
「……だからね、復讐してやるのよ。 邪魔するなら、ただじゃおかないわよ???」
出浦昌相は、首を横に振った。
「………いえ、武田は敵です。 邪魔はいたしません。 お察しの通り、ここの村人です。
見ての通り……全て奪われました……全て」
「そう。 じゃあ、失礼するわね。
私は急いでるのよ。 悪いけど、私もほとんど何も持ってなくてね。」
「追放されてる身だからね、何も無いのよ……。 今川に保護はされてるけど、必要最低限の生活しかしてないわ…」
出浦昌相は、しばらく黙っていた。
そして、気になっていたことを尋ねる。
「…………何故、兄君に追い出されたのか???」
「……分からないわ。 兄上達は、あの日、
何も答えてはくれなかった……。」
「…………」
これが、我々の出会いであった。
ーーーーーー
そして某は、興味を持ち……。
ついて行くことにした
方円は、後ろからついてくる某を見て呆れたように言った。
「貴方ねえ……なんで着いてきたのかしら……」
「興味が出てきたので。 村もあの有様……行くあてもないですし………」
「………まず、私が元とはいえ武田だということ、分かってる??? あと……変なことしたら、ただじゃおかないわよ。 この槍でぶっ刺すからね???」
「はい……!!」
「本当に分かってるのかしら……。 不安だわ………」
出浦昌相は、少し考えてから続けた。
「少しは、戦えますし。 あと、この辺りの山賊も……多分、見逃してくれましょう」
「は? 何言ってるの、本当に……???」
「実は、少し前、山賊に捕まりましてね。
ははは。
事情を話したら、見逃してくれました」
「…………( ˙-˙ )」
「話聞いて思ったのだけれど……
。 あなたは大丈夫かもしれないわ。
でも、私は無理じゃないかしら???」
方円は指を立てながら続ける。
「1つ。 私は女、分かるわよね? 女は、 いつも襲われたりするわ。 ……この世で泣きを見るのは、いつも女だもの。」
「2つ。 私は武田の姫ということ。 元だけれど、そんなの関係あるかというのが 人というものよ…」
それに某は、あえて…気楽に話した
「まあ、何とかなりますよ……。 自分は何もないですから、奪われる心配ないですし。
逃げるのは得意です」
「あなた……見捨てる気満々じゃないの💢」
ーーーーーー
そうして……何故か、少し喧嘩になりもうした。
それからは、楽しゅうござった。
知り合いが村上様の近習だったこともあり。
村上様の逃げた場所を知っておることを話したら。
渋々、ついて行くことを許してくだされた。
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……少し長くなり申したな。
一旦、ここで切り申す。
次の話を楽しみにしててくだされ、お客人。
出浦との出会い前編 終
コメント
1件
ちょっと重い展開だったけど、出浦さんと方円様の出会いがすごく印象的だった…。全てを奪われた村の描写が胸に刺さって、でも“元武田の姫”って名乗るシーンで一気に物語が動いた感じがした。ふたりの距離感、これからどう変わっていくのか気になる…🥀