日本右小説にあげようと思ったけど没にしたソ日のお話をここで投稿して供養しようと思います。この話では私の好きなようににキャラデザされたソ連が出てきますので解釈違い注意です
部署間を繋ぐ廊下、そこで一際目立つ長駆の人物
その人物こそ、冷徹非道と噂の独裁者のような彼、ソ連。
そんな彼は今、とても困惑していた
「…………おい」
「じっと見てねえで、要件を言え」
視線の先には日の丸を宿した想い人、日本
一尺ほど下から無垢な瞳がただじっと、こちらを見つめている
俺が痺れを切らす前に、日本が口を開いた
「特に用はないんですけど…気になっちゃって」
俯いて何やらブツブツと独り言を漏らす
そして、意志を固めた日本が、「あのっ!」とこちらを向いた
「眼帯の下ってどうなってるんですか?」
注目が右目へと集まる
俺のシンボルでもある鎌と槌、そして星が描かれた黒い眼帯
隠されると気になってしまうのが好奇心の悪い所
例に漏れず、日本も隠された目に何かあるんじゃないかと気になってしまったのかもしれない
あー…と悩むように頭を搔く
「昔の戦で目をやっちまってな、バケモンみたいになったもんで隠してんだ」
「化け物…ですか」
日本の中にある何かが刺激されたのか、瞳の奥に光が宿る
それが意図するところを察して、目を逸らし苦い顔をした
「…キラキラした目で見られても見せんぞ」
「そんなこと言われたら余計気になっちゃうじゃないですか!!!」
はぁ…言うと思った。好奇心の塊であるコイツが簡単に引き下がるわけないよな
ここで焦らして揶揄うのも一興だが、生憎そんなことをしては俺の命が危ない
すぐ近くに日帝の気配を感じるからだ
どうしたものかと考える俺に、追撃するよう日本は上目遣いで懇願した
「お願いしますソ連さん…」
本当に嫌なら強制はしないので…と付け加える日本
やめろ、そんな目で見るな。拒否できなくなるだろ
ついに根負けし、「ちっ、わかったよ」と悪態をつく
結局、大国といえども好きな子のお願いには抗えないのだ
「仕方ねえな……一回だけだぞ」
頭の後ろに手を回し、眼帯の紐をしゅるりと解く
久しぶりに解放された目に左脳が動き出すのを感じた
隠されていた右目は結膜(白目)が黒くなっており、黄金色の瞳が闇にぽっかり浮かんでいる
両方を合わせると真昼の太陽と深夜の月にも見えるような、神秘的な目
中にはそう評する奴もいた
けれども、俺はこの目をよく思っていない
「こんな目気持ちわりぃだろ」
普通なら有り得ねえ目だしな、と自嘲する
コイツだけには格好悪い所見せたくなかった
だからもう…と言いかけた時、日本がゆっくりと背伸びをする。そして、白く細い指で優しく両頬を包み、顔を近づけた
「綺麗………」
とろりと溶けた顔で見蕩れる日本
「満月の輝く夜空みたいで、綺麗です」
そう呟く日本の黒い瞳に映された自身の目は心做しか美しいものに見えた
案外この目も、悪くねえのかもな
自身の瞳に夢中な日本の頭を撫で、小さく口角を上げる
日本を見つめるソ連の顔はどこか嬉しそうであった。
おまけ
「もう1個気になってたことがあるんですよ」
「貴方ってよく鎌と槌持ってるじゃないですか。戦の時どう使ってるんですか?」
「私なりに使い方を考えてみたんです」と渡される一枚のメモ用紙
①鎌で刺股のように首を動かせなくしてから槌でボコ殴りにする
②槌で弱らせてから鎌で切る
③どっちかしか使わない
真面目なお前が仕事中に何やってるんだ…
「意外と物騒な事考えるんだなお前」
「この中だったらどれなんですか?」
「普通に拳で殴るだけだが」
「なんのための武器なんですか」
個人的には長い足を活かした足技とか使って欲しい
日本はソ連のことあまり知らない(接触しないようアメリカが阻止してたから)ので色々気になってしまうのだろうなという妄想でした。
没にした理由は
①ソ連が普通じゃないことにコンプレックスなんて感じないだろうということ
②キャラデザは人によるので黒目を否定するような事はよくないかなと思った
③なんかソ連が乙女みたいな思考してるから、です
でも純粋な好意に絆されるソ連が書きたかったんです…ほのぼのソ日くれぇ…
コメント
2件
めちゃ好きな組み合わせだ…!ソ日美味しいです!!ご馳走様でした🙇