一覧ページ

ロマ伊

第2話 - Episode 1

102

2025年10月13日

#ヘタリア腐

#APH腐向け

#ロヴィフェリ

#ロマ伊

🍝 ૭

今回も殴り書きです✋🏻

注意書きは毎回書くのが面倒なもので…Prolog見て貰えたら助かります。とりあえずロマ伊です。

今回で付き合わせたかった(過去形)だって今回で終わらせようと思ったら1万字を軽く越えそうだったんです……😭まあ、よしなに……

桜が散って、辺り一面桜の絨毯が引いてあるようにも見える春先に、俺は今日記念すべき高校入学の日を迎えたのである！！

入学式も終わり、わざわざこの日の為に仕事を休んでくれた兄や両親と記念写真を撮ったり…色々満喫したあとに兄と二人暮しを始めたマンションへと帰宅した。

「…で？クラスメイトはどんな感じだったんだよ、可愛い子居たか？」

「ヴェー…まだあんまり分からないけどみんな良い奴そうだよー。可愛い子は〜…って！狙おうとしてないよね……？！」

「バカ！高校生狙ったら色々とダメだろこのやろっ」

少しクスッと笑ったかと思えば、兄ちゃんは俺とじりじり距離を詰めてきて、俺の事をくすぐりだした。

「うひゃー！ちょ、っにいちゃぁん！くすぐった、やめてぇ〜！」

少しの間じゃれ合って、笑い疲れた頃に俺は兄ちゃんのくすぐり地獄から開放された…ヴェー。

そんな事があった入学式の日からだいぶ飛んで、1週間後くらいの出来事だった。

お昼休みの時間、何を思い立ったのか自分の荷物を整理していたところ学生証が無いことに気付いた。急いで自分のポッケや机の中、色んなところを探したのだけれど、見当たらない。家に置いてきてしまったのかとも考えたが、そもそも俺は学生証をカバンに入れっぱなしにしていたはずだから恐らく無いと見ていいだろう。それにしても、入学して1週間で学生証を無くしてしまうなんて、最悪どころじゃない！！どうにかして見つけないと。そこで俺はまず今日通った廊下をひたすらに回ってみる事にしたのである！地道な作業にはなるけど、まあそれしか思い付かなかったから、仕方ないよねー……それに、気の利いたベッラが拾ってくれてるかもしれないし…✨️そんな邪な考えを持ちつつ、廊下をひたすらに歩き回って入れば、突然肩をガシッと掴まれ、思わず振り返った。すると後ろには、碧眼が綺麗な、透き通った金髪の……！……ムキムキがいた。

「ヴェ、ヴぇああああああ！？！！！！！ごめんなさいごめんなさい！！！！何したか分からないけどなんでもするから許してえええ！！！」

「こっ、コラァ！！別に俺はなにも……！！ええい！学生証に心当たりはないか！？！」

「えっ……もしかして拾ってくれたのー？！なんだあお前良い奴じゃんかあ、ふヴぇー。びっくりしたあ…」

「貴様はリアクションが大袈裟すぎるんだ……！ったく……ほら、もう無くすなよ。」

そう言って、ムキムキは俺の手に学生証を返してすぐ去っていこうとしたが、俺はそのムッキムキの腕を掴んで、

「ね、ねえ！名前は？俺、フェリシアーノだよっお前は？」

「…ルートヴィッヒ。というか、同じクラスだろう？」

「……えっ？」

「うはー、なんだぁ。俺1番前の席だったからね、後ろとかそんな細かく見てなくてさー…」

「全く…とことん困ったやつだな、お前は。」

呆れたような視線を俺に寄越すルートヴィッヒに、へへー…と苦笑いで誤魔化す。生憎自己紹介の際には睡魔に負けて眠りこけていたし、そのせいで悲しくも友達と呼べる人は居なかったのだ。それに、ルートヴィッヒのようなゴツイ奴がいたとしても、この性格だから自ら友達になろうと話しかける事も、酷ければ近寄ることすら恐れてしまうだろう。だから、目を合わせる機会も何も無かったのだ。…でも、今こうやって話してみれば、案外見た目ほど怖い奴ではなくって、少し怒りっぽいところはあれど、なんだか話しやすくって、きっと、ルートヴィッヒとなら友達にもなれる気がする。

「…ねえ、ルートヴィッヒ。」

「…？どうした、というかなんでそんなに改まっているんだ」

緊張して、少し顔が強ばっていたのかもしれない。俺の雰囲気を察して、ルートヴィッヒもどこか、神妙な面持ちをしていた。

「＿お、俺っ！お前と友達になりたいんだ…！」

「…友達、か？」

俺の発言を聞くなり、ルートヴィッヒは豆鉄砲を食らったかのような表情を浮かべた。どうしよう、俺引かれちゃったかな…！？！

「あのっ、その…ルートヴィッヒが、嫌ならいいの。いきなり変なこと言ってごめんなさい…」

、

「いや、…俺も、友達…と呼べる存在は、あまり今までいなかったというか。そんな事を言われたのは生まれて初めての事だったからな…動揺してしまっただけだ。」

「ヴェ…そ、そっかあ……！てことは俺たち、初めてのお友達同士だねっ！」

フェリシアーノに、友人が居ない訳では無い。ただ、彼の周りで常に世話を焼いてくれるような、本当の友達がいないだけであって。

…いままでの友人はみな、俺の少しヘタレで弱っちい性格を知ると、すこし距離を置いてくる。最初は可愛いのかしらないけど、その内こんな俺を面倒に思い始めてきて段々と、皆が上手に俺と距離をとるんだ。

だから、俺と友人の間にはいつも、どう頑張っても越えられない、見えない壁のようなものがあったんだと思う。でも、ルートヴィッヒにはそんな壁の圧を感じなかった。さっき学生証を受け取った時、微かに彼の息が上がっているのを感じていた。

きっと、走り回って探してくれていたのだろう。誰か先生に渡せばいいのに。同じクラスと分かっていたのなら、クラス内で待ち伏せすればよかったのに。それでもルートヴィッヒは、自分で見つけだして、自分の手で渡すことを選んだ。今までの友達ならば、俺と分かっていたとしてもみんな教師に渡す。待つのも、探すのも面倒くさいから。

少し飛んで、帰宅後。兄の帰宅を待ちながら、今日の晩御飯であるスパゲッティマリナーラのソースを煮詰める。昔から何かいい事があれば母が作ってくれたこのパスタを、今日はルートヴィッヒとお友達になれた記念日として作って見ようと思ったのだ。俺自身、料理が好きだから、いくつものレシピを母に教わってきた。いつか、教わった全てを兄に対して振舞ってあげたい。そう思った。

「ただいま。……マリナーラか？」

兄の声が玄関から聞こえて、料理の準備を進めていた手を止め、玄関へ急ぎ足で向かう。

「兄ちゃーんー！へへ、おかえりなさい！そうだよ〜よくわかったね！」

お帰りのハグだよ、なんて言って兄に抱きつく。この数週間で、すっかり習慣となってしまったこのハグ。最初は勢い余ってハグしちゃっただけだったのだが、久しぶりに兄に抱き締められたとき、なんだか心が温かくなってとても嬉しくなったのがきっかけで、それ以来ずっとこうして帰ってくるとハグをしている。

「…今日は随分と機嫌がいいな。なんかあったのか？」

「ふっふっふ…！それは食卓についてからのお楽しみでありますっ」

さ、お風呂入ってきなよ。と兄をシャワー室に押し込んで、自分はキッチンへと足を運ぶ。あとは盛り付けだけだ。今日はルートヴィッヒとの事もあって上機嫌だから、少し丁寧に盛り付けしてみようかな。そんなことを考えて、軽い足取りでテーブルに乗せたお皿を盛り付けていく。

盛り付けが完全に終わって、俺が席に着いた頃に兄ちゃんもシャワー室から出てきて、ちょっとした会話を交えながら2人とも席に着く。

声を合わせ、いただきます。と言ったあと兄がさっきの事が気になる様子でこちらを見てきた。

「それで…やたらと機嫌がいい理由はなんなんだよ。盛り付けも、こんなに張り切ってさ」

「ふふ、聞いて驚け！俺ね、友達ができたのであります！」

「…それだけ？」

「がーんっ、それだけってなんだよう…」

「いや、もっとデカイなんかがあったのかと。彼女……とか」

「…彼女なんてまだ出来るわけないじゃんかー、でねでね！出来た友達…あっ、ルートヴィッヒっていうんだけどー！」

その後も俺は沢山ルートヴィッヒがどんなやつか…とかお話をしたけど、ロヴィーノ兄ちゃんは、どこか思うところがあるような、難しい顔をしていた。

また話は変わり、ルートヴィッヒと仲良くなってから1週間程が経った。相変わらずルートは俺の世話を焼いてくれるし、とっても優しかった。

「おーいルートー、今日も一緒にお弁当食べよ！」

「断っても無理やり机をくっ付けてくるではないか、お前は。」

「えっへへ、そうかなあ〜」

「褒めていない！！！」

いつもみたいにそんなやり取りをして、ルートの前の席の子から席を借りて、机同士をくっ付けて向かい合わせにご飯を食べる。

そんなことを繰り返してる内に、俺は少し気になることが出来た。それは…ルートとほんの少し席の離れた所にいる … 黒髪で、小柄な…

「ええっと…ねえルート、あのこって誰だっけ……？」

「？…ああ、本田か？」

ホンダ…ああ！そう、本田菊！！本田はいつも1人でご飯を食べていて、基本無表情なんだけど、時々寂しそうに見えて、…俺、本田ともご飯食べてみたいなって、いつしか思うようになってたんだ。

「ルート、本田も誘っていい？俺、本田ともご飯食べたい！」

「お前はいくら言っても聞かないからな……迷惑をかけるなよ、以上。」

「いえっさ！」

「ねえ、本田さん…だよね？あの、良かったら俺らと一緒にお弁当食べない？」

「…え、と…フェリシアーノさんですよね。恐れ入りますが、私は…1人で、充分です。」

「……そ、っかあ…ヴェへ…ごめんね！…」

眉を下げ、本田に軽く謝ってから、俺はルートの元へ戻ろうと本田に背を向けた。本当はもっと粘りたいけどメイワクだけはかけないようにしたいからね。

そう思っていたら、本田が俺の袖をぎゅっと掴んだ。

「っあの、……一度、だけでしたら。ご一緒させてもらってもよろしいですか……」

「っヴェ！いいの？！」

「…はい、その。誘ってもらった立場なのに断るのは、私のぷらいどが許せなかったので…もちろん一度は断ってしまったので、無理にとは言いません、」

「も、もっちろん！！さ、一緒に食べよー！」

加えてルートの隣の席の人にも席を借りて、本田の座る場所を作る。本田はなんだかとっても緊張してるみたいで、そんな本田を見てルートもどこかソワソワしてて、くす、と笑ってしまった。

俺はいつも通り、パニーニと小さなパックに詰めたパスタを取り出していただきます、と小さく呟く。

それを聞いて2人も慌てたようにいただきます、と言った。ルートも、いつも通りの芋まみれ弁当…そして、本田がシンプルなデザインのお弁当の蓋をパカッと開けると、色鮮やかな料理が詰まっていた。白米と梅干し、おシャケに彩り野菜、そして何品か中華料理が詰められていた。

「っヴェ〜！！菊…あ、本田って料理上手なんだね！！！」

「菊で構いませんよ。そこまで上手という訳でも…いえ、ありがとうございます。と言っても中華料理の方は私が作ったものではないんです。私は塩鮭を焼いてお米を炊いただけですし……」

「じゃあ菊、！へぇ……ってことは中華料理の方はマンマが作ってくれたとか？」

「は、母ではなく……！義理の兄のようなものです…」

「菊ってお兄ちゃんいたんだ〜俺もいるよ！！年は離れてるけど……」

「私もです。学生ではないので……」

「ヴェー！奇遇だねぇ、俺の兄ちゃんも社会人だよ〜」

ほんの少し兄トークで盛り上がって、ふと、

「ねえ、ルートって兄弟いるの？」って、気になってしまった。

…

「む……俺か、何人か、兄がいる……」

「うはー！もしかしてルート末っ子？かーわいい🎶」

「うっうるさい…！」

そんな会話を交えながら、俺たちは次第に毎日弁当を共に食べ、行動も基本3人でする様になった。今まで三人組って基本一人は余りそうだけど、余りそうになったら誰かが話を振ってくれて……とにかく！信頼をおける、仲のいいグループが出来た。それがとっても嬉しくて、毎日兄に自慢をしていた。…兄が変わらず険しい顔で話を聞いているのにも気づかずに。

Episode1 ～ 🔚

締まりが悪くて申し訳ない🥲🥲‼️