テラーノベル
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私にはとある推しがいる。
彼女の推しになったのは空港の時のこと。
その日は友達と旅行へ行く日だった。
ザワザワ
「なにあれ…?」
よくわからないが、有名人がいるのではないのだろうか。近くへ行ってみることにした。
人が多すぎてなかなか最前へ行けないので、仕方なく、人混みの少ない通路?の奥の方に行った。おそらく通るか通らないのか際どい場所なのだろう。
数分後、一気に人が歓声を上げて叫び始めた。悪い目を凝らしながら見ると、なんとまぁ、スタイルのいい、7頭身あるんじゃないかと思わせるほどの女性KPOPアイドルがいた。
「何あの子達…私たちより歳下だよね?すごいねー…」
友達の一言で私はやっと我に帰った。ふと時計を見るともうそろそろで飛行機に乗らないといけない時間だった。アイドル達は5メートルと半分ほどの距離にいたが、こちらに近づいてくる様子はなかったので立ち去ろうとした…その時だった。グループの1人がこちらへすたすたと来たのだ。
私達のこと知らないでしょ?と言わんばかりに1メートルほど離れたところからじっと見つめてきた。
顔の小ささとくりくりとした目がとても可愛くて何も言わずに、というか言えずに焦っていると、その子がパチンとウインクをしてとびきりの愛嬌をしてきた。周りにいた人達はそれはもう大声でキャーキャー言っていた。満足したのかその子はメンバーの元へ戻っていた。
「…すごくないアンタ!?たぶんめっちゃ人気な子達だよね?すっごいファンサ貰っちゃったじゃん!!おめでとー!!」
「え…そうかな?私にか…ふふ」
゛すごい子から認知してもらった〟という優越感に浸りつつ、友達の手を引き、飛行機の方へ向かった。
※この物語は全てフィクションです
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