フェニックスワンダーランド ッ 。
…
kt 『どうしよう。ま、迷子ってこと……?』
dt 『落ち着いて、コーチ。えっと……。どうしよう……』
mm 「……照達に連絡する。スマホ、使うね」
…
mm 「…………。連絡とれた。動かないで待ってて、だって」
dt 『……よかった。もう大丈夫だね、コーチ』
kt 『うん…….ᐟ』
mm 「……照達がわかりやすい場所で、座って待ってようか」
kt 『……』
kt『……ひとりになるの、怖くないの?』
mm 「別に……」
kt 『そ、そうなんだ……。すごいね……。ぼくは、ちょっと怖いな……』
mm 「……どうして、コーチが怖がるの。今ひとりなわけでもないのに」
kt 『そうだけど、えっと……』
kt 『……セカイに来た時のことを、思い出しちゃうんだ』
mm 「セカイに?」
kt 『……うん。すごく広くて、なんにもなかったから……。ダテが見つけてくれるまで迷子になっちゃってたんだ』
kt 『その時のことを思い出すと、怖くなっちゃって……』
mm 「…………」
…
mm 「……そういえば、昔__」
幼 少 期 の 回 想 シ ー ン 。
…
mm 「わあ…….ᐟ」
mh 「__蓮。遊園地は人が多いからね、お母さんからはぐれないようにしなきゃだめよ」
mm 「うん.ᐟおかあさん、連れてきてくれてありがとう.ᐟ」
mm 「(きらきらしたものがたくさんある…….ᐟそれに、みんなニコニコしてて楽しそう)」
…
mh 「あ、見て蓮。あのお店のチュロス、美味しいって評判らしいの。食べてみましょうか」
mm 「うん.ᐟ」
…
mh 「結構人が並んでるわね……。ちょっと待つことになるけど大丈夫?」
mm 「大丈夫だよ.ᐟ遊園地きらきらしてるから、見てるだけで楽しいもん.ᐟ」
mh 「ふふ。蓮はいい子ね。でも、お母さんのそばから離れないようにね?」
mm 「はーい.ᐟ」
mm 「(チュロス買ったら、何に乗ろうかなぁ…….ᐟメリーゴーランドもかわいいし、おさかなコースターもいいな)」
mm 「(そういえば、たまにフェニーくんが遊園地の中をお散歩してるんだっけ)」
mm 「(いないかなぁ……)」
…
mm 「………あっ.ᐟ」
mm 「(フェニーくんいた.ᐟ 握手してもらいたいなぁ…….ᐟ)」
mh 「はい、蓮。チュロスよ。プレーンでいいわよね」
mm 「あ、うん.ᐟねえおかあさん、あっちにフェニーくんが……」
…
mh 「ちょっと待ってね。お父さんから電話だわ、何かしら」
mm 「う、うん……」
mm 「(……あ、フェニーくん、行っちゃう。今行かないと、握手できないかも)」
mm 「(でも、おかあさんと一緒じゃないと……)」
mm 「あのね、おかあさん……」
mh 「蓮、もうちょっとだけ待ってくれる?」
mh 「あら、お仕事早く終わりそうなの?じゃあお夕飯、早く作らなきゃいけないわね」
mm 「…………」
mm 「(おかあさん、まだ電話終わらなそう)」
mm 「(………本当は、だめだけど)」
mm 「(フェニーくん、すぐ近くにいるしちょっとだけなら……)」
…
mm 「……えへへ」
mm 「(フェニーくんと握手できてよかった……。早くおかあさんのところに戻らないと.ᐟ)」
mm 「__あれ?」
mm 「おかあさん、ここにいたはずなのに……なんで?」
…
mm 「(どこにもいない……あれ……?)」
mm 「………おかあさん?」
…
mm 「……ど、どうしよう……。迷子に、なっちゃった……おかあさん、探さないと……」
通行女性 「__ねえ、どうしたの?もしかして、パパやママとはぐれちゃった?」
mm 「っ…….ᐟ」
通行女性 「迷子みたいね……。お名前言えるかな?」
mm 「えっと、目黒___」
mm 「(あ……でも、知らない人に名前を言っちゃダメだっておかあさんが……)」
mm 「その……うう……」
mm 「ご、ごめんなさい……っ.ᐟ」
…
通行女性 「あ、ちょっと….ᐟ」
mm 「(知らない人に、声かけられた……。周りの人も、ずっとこっち見てる……)」
mm 「(メリーゴーランドも、あんなに大きかったっけ……?お馬さん、かわいいと思ってたのに……)」
mm 「(なんでだろう、こわい……)」
mm 「(_遊園地、全然きらきらしてないよ……。なんで……?)」
mm 「(……こわい。こわいよ。おかあさん、どこ……?)」
mm 「おかあさん……、おかあさん……っ.ᐟ」
mh 「_蓮!!よかった、探したのよ……!」
mm 「あ……。おかあ、さん…….ᐟ」
…
mm 「おかあさん……」
mh 「もう、心配したのよ。見つかって安心したわ……」
mh 「蓮、大丈夫だった?どこもケガしてない?」
mm 「うん……っ」
mh 「そう、よかった……」
mm 「おかあさん、ごめんね……?」
mh 「ううん、いいのよ。蓮が無事でいてくれたことが一番だもの」
mm 「おかあさん……」
mh 「ねえ、蓮。ひとつだけ聞いてもいい?」
mm 「うん、なぁに?」
mh 「どうして、お母さんの言うことを聞かなかったの?」
mm 「え……」
mh 「お母さんのそばから離れちゃだめよって、言ったわよね。それなのに、どうしていなくなっちゃったの?」
mm 「あ……。え、えっと……」
mh 「お母さんね、蓮がいなくなって、すごく怖かったのよ」
mh 「蓮が、お母さんを心配させるような
"悪い子"になっちゃったと思って__」
mm 「…….ᐟ」
mm 「悪い、子……」
mh 「ええ、もし蓮がいなくなってしまったらって思ったら、お母さん、とても悲しい気持ちになって……」
mh 「胸がぎゅっとして……とっても、怖かった……」
mh 「本当に……っ」
mm 「あ……」
mm 「ご、ごめんなさい。おかあさん…….ᐟ泣かないで、おれ、おれ……」
mm 「……おかあさんが泣くの、やだ……っ」
mm 「……蓮は、優しい子ね……」
mm 「蓮が、お母さんの言うことをちゃんと聞く”いい子”だったらお母さんも悲しくないのに……」
mm 「おかあさん……」
mm 「ごめんなさい……っ。いい子に、する…….ᐟちゃんとおかあさんの言うこと、聞くから…….ᐟ」
mh 「蓮……」
mh 「_ふふ、大丈夫よ。蓮がいい子になってくれたから、お母さんも悲しくなくなったわ」
mh 「さあ、今日はもう帰りましょうか。お父さんがいつ帰ってきてもいいようにお夕飯の準備しなきゃ」
mm 「うん……っ、あ…….ᐟ」
mm 「お、おかあさん……。手、痛いよ……引っ張らないで……」
…
mm 「___おかあさん……っ」
…
回 想 終 わ り
mm 「___あの時、お母さんの手が、すごく冷たかった」
mm 「ううん、あの時だけじゃない。今もずっと……冷たい気がする」
mm 「(でも、どうして……?)」
kt 『蓮くん……』
迷子の女の子 「うっ、ううっ、ぐすん……。お母さん、どこぉ……」
dt 『あ……迷子……』
kt 『た、大変……助けてあげないと…….ᐟ』
mm 「そうだね。あ、でも……」
女の子の母 「__あっ、いた.ᐟよかった……どこも怪我してない?」
迷子の女の子 「お母さん……っ.ᐟうんっ、大丈夫だよ.ᐟ」
女の子の母 「怖かったね、もう大丈夫よ。はぐれないように手をつなごうか」
迷子の女の子 「うん.ᐟ」
mm 「………。大丈夫みたい」
kt 『よかったぁ……』
dt 『コーチ、嬉しそう』
kt 『……あの子が、あったかそうでよかったなって』
mm 「……あったかい?」
kt 『う、うん。ひとりだと寂しいし、なんだか心が冷たい感じがするから』
mm 「……コーチも、冷たいって感じるの?」
kt 『……ぼくは……』
kt 『……ぼくも、そうだったから。ひとりでセカイに来た時、誰もいなくて……』
kt 『みんなを探そうって歩いてたけど、誰も見つからなくて…』
kt 『すごく……心細かった』
dt 『……コーチ』
kt 『__でも、ダテがぼくを見つけてくれて、手を握ってくれた時、あったかいって思ったんだ』
mm 「……どうして?」
kt 『……”ひとりじゃないよ”って、言ってくれた気がしたから』
kt 『だから、あの女の子も、同じなのかなって……』
mm 「ひとりじゃ、ない……」
…
” ……ずっと、そばにいるよ “
mm 「(俺は__、そのあたたかさを知っているような__)」
??? 「__蓮.ᐟ」
mm 「……っ.ᐟ」
…
続き 、お待たせしましたぁ !!
次回で 最後 ー!
お楽しみに っ !!
コメント
2件
ちゅきちゅきハァァァァりけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!❤←怒られろ