切り捨て、拾いを繰り返す
「受かった、か」
僕は此の春、高校生になる
乱「ろくに勉強してなかったけど、なんかあっさりだったな」
僕は元々、他とは違い地頭が良かった
その所為で他人とは違うナニカを感じ、
自分以外が怪物に見えた
今も僕の生きている世界は白黒の酸化した世界で彩られている
乱「また怪物と話を合わせる毎日か」
毎日同じ様に生きて、話を合わせる
こんな日々に何の価値があるのか、
それを僕は探す為今日を生きる
何か、暇を凌ぐ様な非日常的な何かが欲しいな
「あの、少し良いですか?」
乱「ん?誰君?」
「あっ済みません、私は太宰治と申します」
乱「へぇ、太宰ね」
聞いたことない名だ、一体僕に何の様なのだろうか?
太「それで、貴方と少しお話がしたくて」
乱「え、何で?それって僕にメリットあるの?」
太「損はしませんよ」
乱「…じゃあ着いて行ってあげる」
此の太宰って奴、何処か他の人とは違う感じがする、
取り敢えず着いて行ってみるか
カフェ
乱「ん!此のパンケェキ美味しい!」モグモグ
太「ふふ、良かったですね」ニコニコ
此の太宰って奴、今気付いたが表情が死んでる
可笑しい奴だ
乱「それで、話って何なの?」
太「其れのことなのですが、」
『私、貴方に一目惚れしまして』
は?此奴今、なんて?
乱「え、ぁえ、?」
太「其れで、貴方を」
『保護しに来たんです♡』
瞬間に僕は意識を失った
乱「ッん…?」
あれ、此処何処、?
ジャラッ
乱「手錠?」
「あ!起きましたか?」
健気な様な、嬉しそうな声色が部屋に響いた
太「お早う御座います!乱歩さん!」
太宰治、奴だった
乱「僕を捕まえて何考えてるの、此処から出して」ギリッ
太「そんな怖い顔しないで下さいよ、可愛い顔が台無しです♡」
乱「五月蝿い黙れ、質問に答えろ」
太「理由、ですか…私のものにしたかったからですかね」
自分のものにしたかったから僕を捕まえた
唯それだけの理由で、僕は今此奴に自由を奪われた
“気に食わない”
乱「今分かったことがある」
太「はい!何でしょう」
乱『僕は君が嫌いだ』
僕がそう言った、その瞬間一瞬だったが感じた
太宰からの強烈な殺気、恐ろしく大きな嫉妬、妬ましいという感情
全てが同時に、そして強烈に伝わってきた
乱「ッは、ぁ…はーッ」
僕は何時の間にか息が切れていた
太「嫌ですよね…いきなり会った人に監禁されるなんて」
『でも仕様が無いじゃ無いですか、これは運命なんだから』
太「ね?だから乱歩さんも早く私が好きで堪らない様にしてあげます」
太「ですから、その嫌いって言葉言うの辞めてくださいね」
此の言葉は僕に頼んでいるのではなく、僕に命令しているかの様だった
乱「ッ判った、」
僕は少し、変な奴に好かれてしまった様だ
続
コメント
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愛重い系大好きです!!