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⚠心中⚠
――私はあの日、一人の少女を助けた。
死んだような瞳をした彼女に、私の全てを捧げた。
でも、今思えば、あのとき助けたのは、私の命そのものだったのかもしれない。
太「おはよー!中也!私ゴミ出しに行ってくるね!」
中「太宰、最近元気いいな」
太「まぁね!」
中(あの太宰が朝早くに起きるなんて、どうかしたのか?まぁ、私もバイト行ってくるか)
ガチャ
太「〜〜!」
???「〜!」
太「〜〜!笑」
中(誰かと話してる?……まぁ、話すだけなら、別に…良い、か?)
__そんな事が何度もあった
中「太宰が最近よく話してる人って誰?」
太「あ!あの子は敦ちゃんって言ってお隣の年下の女の子で、よく相談乗ってもらったり話したりしてるんだ〜!」
中「相談?それなら、私にすれば良いよ」
太「まぁ、中也はバイトで忙しいから、、それに、敦ちゃんはね!可愛くてとっても良い子なんだ〜!」
中(大丈夫、私が忙しいだけで、、私が一番、だよ、な?)
次の日
中(また、話してる?)
太「〜〜〜〜!!!!」
敦「〜!〜〜〜!」
太「〜〜〜〜!(ニコッ」
中「なに、あの笑顔…..」
知らない奴の前で幸せそうに笑う太宰の笑顔に酷く頭痛が走るほど腹が立った
中(なんで私以外にあんな幸せそうな笑顔見せるの?私だけを愛して私以外なんかに笑顔なんて見せないで、どうせ私以外でも良かったんだ)
もしあの日手を伸ばしたのが私以外の他の誰かでも、その誰かに笑顔を見せていたの?愛していたの?
中「そんなの絶対許さない」
夜
中「なぁ、太宰」
太「何?」
中「太宰は本当に私だけを愛しているのか?」
太「勿論、私には中也だけだよ!」
中「嘘だ、じゃあ何で他のやつに笑顔なんて見せるんだよ?どうせっ、」
_私の代わりなんていくらでも居るんでしょ?___
太「…そんなことないよ、!私は本当にっ」
中「じゃあ私だけを愛して!他の奴の事なんか見ないで、考えないで!私のことしか考えないで!!私は太宰じゃなきゃ駄目なのに!!!!」
太「……」
中(こんなこと言ったら嫌われるって分かっているのに、重いって思われるのに、怖い、太宰が他の奴のことを好きになってしまったら、、私だけの太宰じゃなくなったら、、!)
中「ねぇ、どうせ壊れるくらいなら、一緒に壊れよ?」
彼女は壊れそうな目をしている
太「……理解った」
其の後、私達は大量の薬を飲んだ。次第に息が苦しくなり、視界も揺らいで行く。
苦しい思いさせててごめんね。私ばっかり我儘言ってごめんね。もっと中也の事考えてあげれたら良かったかな…
でも、大丈夫。私はもう中也だけのものだから
最後に「愛してる」という言葉すら伝えられなかったことが唯一の心残りだった。
いつもより、少し薬が甘い気がした。_まるであの日の接吻の様に___