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『どんな時も可愛い笑顔で必死に頑張ってる恭香が、俺の励みであり、支えになってた。しばらく離れてた時も、勝手に…ずっと想ってた』
『知らなかった。朋也さんが私を…そんなに前から知ってたなんて…』
いったい、ただがむしゃらだった私のどこが良かったって言うの?
先輩によく注意されて、私の笑顔、引きつってたかも知れない…
本当に…ただ、信じられないよ。
また、朋也さんの顔が近づく。
『知ってたよ、ずっと前から。俺は、その時から恭香だけを見てた。もちろん、一方的にだけど恭香を想い続けてきた。俺の心には…ずっとお前しかいない。これからだってそうだ』
朋也さん…
そんなこと言われて、もう涙が止まらないよ。
最近、泣いてばっかりだな…
私って、こんなに涙もろかったっけ…
大好きな水族館で、こんな素敵な告白をしてもらって…
ただ、素直に嬉しい…
心に積み上がっていた朋也さんに対する疑問や不安が、一気に消えていった気がしたんだ。
『恭香…俺と付き合ってくれ。結婚を前提に…』
朋也さんの素敵な告白に、胸が高鳴る。
ドキドキが止まらなくて、息の仕方もわからないくらいだった。
私も朋也さんが…
好きだ。
なのに…
どうして?
私の頭の中に…やっぱりまた、一弥先輩が出てきてしまう。
菜々子先輩と別れてしまった先輩の顔が…
勝手に浮かんでしまうんだ。
こんなに素敵な人から告白されてるっていうのに…
それでも、一弥先輩が忘れられないの?
『…わかった。すぐに答えは出ないよな。返事は待つ。だけど、俺の気持ちが変わることはない』
私は、ゆっくりうなづいた。
朋也さんは、黙って歩き出した…
ごめんなさい。
ちゃんと考えなきゃ、朋也さんの気持ちがわかったんだから…
フラフラしてちゃダメだよね…
朋也さんみたいな人が、私なんかを好きになってくれた…
その事実を、私は胸に抱きしめた。