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……3日後……
3日前に被験者1番のフェニの尋問を行った。彼に何があったのかはまだわからない。
『今はまだ、答えがわからないけど、今日は尋問があるから頑張らないと!』
(コンッコン)
「どうぞ!」
3日前と同じにツギハが入って来た
「おはようございます、3日ぶりですね。」
「はい、おはよう!」
「そして、今日の被験者の記録です」
「ありがとうございます!」
カルディア達は尋問室へ向かった
『尋問室に向かいながら、今日の被験者の記録見てみよ!』
カルディアは記録を見始めた
被験者2番の記録…
・名前 ノワール・グレイソン
・年齢 19歳
・性別 女性
・種族 ハピー
・身長・体重 160cm/56.1kg
・宝石の瞳の能力 相手の能力を分析できる能力
・追記 声は喉が焼けてしまって、声は出せない
『声が出せないなのか…』
『あれ、どうやって声出せない相手に尋問するの……?』
「どうしましたか?」
「いえ、なんでもないです!」
「そうですか。」
「そういえば、もう着きました。」
「っえ、ありがとうございます!」
「それでは、頑張ってください。」
「はい!」
カルディアは尋問室に入っていった
「……これから、どうなるのかな」
ツギハはそう言って尋問室の前から離れた
―――尋問室―――
『どうやって話すんだろう…』
〚おはようございます。〛
「…!」
子供の声をした機械音がしたが、なんだか暖かく優しい声だった
〚大丈夫ですか?〛
「大丈夫です!」
〚良かったです?〛
『魔道具で会話をする感じか…』
『いや私、尋問しなきゃだよ!』
カルディアは椅子に座った
「それでは、尋問を始めます!」
〚よろしくお願いします。〛
「能力を得た経緯を教えてください」
〚火事で姉様を助けた後に手に入れました。〛
「ありがとうございます」
「…すみません、姉さんの事を聞いてもよろしいでしょうか?」
〚姉様を一言で言うと劇の天才です。〛
「へぇー」
『田舎生まれだから、誰なのかわからない…』
〚もしかして、わからなかったですか?〛
「すみません、田舎生まれなので……」
〚いえ、大丈夫ですよ。〛
「…そうですか」
『にしても、綺麗な黒髪に言葉にしなくても伝わる優しさ…』
「美しいなぁ……」
「……?!」
「っあ!」
「すみません!!」
カルディアはノワールの目を見た、彼女の瞳は黒色をしていたが暖かく優しい感じがした
〚大丈夫ですよ。〛
「あっ、ありがとうござい…」
その時、カルディアの視界は少しぼやけ始めた
『あれ、まただ……』
『この感覚、フェニの時と同じ…?』
カルディアは眠り始めた
―――ノワールの心の中―――
「っは、また心の中に入ってたみたい…」
『私の能力の発動条件って、相手の目を見ることかな…』
「とりあえず、探索だ!」
カルディアは心の中の探索を始めた
「どこかの劇場かな…」
『お客さんも沢山いる!』
あの2人の公演は美しいからすぐチケットが売り切れてしまうが今日はラッキーな事に取れたんだ
すごいわ!
お客さんの顔は全員、笑顔の仮面をしていた、そして赤いカーテンコールから美しい2人が出てきた。見た目は黒い髪の男性と白髪の女性だった
(ピンポンパンポン)
〚公演が始まります、立っている人は席に座ってください〛
どこから、放送が聞こえて来た
「早く、お父様とお母様の公演が始まるよ!」
「待って、今行くから!」
放送が終わった後に灰色の髪色をした小さな姉妹が走って来た
『仲良しな姉妹だな……』
「……ノノカ平気かな…」
『…そういえば、ノワールの声っぽいのは聞こえたけど、姿はみないなぁ……』
「お姉ちゃん、楽しみだね!」
「うん、そうだね!」
『もしかして、あの姉妹の内にノワールがいるのかな…』
「私も座って見よ!」
カルディアはしばらく劇を見る事にした
『どれも、素敵だなぁー!』
「次で最後だね!」
「そうだけど、今は静かにだよ。」
「…ごめん」
「いいわよ、だけど次からしないでね!」
「うん!」
『次で最後かぁー』
そして、カーテンコールが上がったがそれは美しい物とは言えなかった……
おい人が死んでいるぞ!
「なにこれ…」
そこには血だらけの2人の死体があった。そして漆黒のローブを着た人はライターを出しそれを落とした、それがカーテンコールに引火し劇場は燃え始めた
漆黒のローブの人の顔は黒く塗りつぶされていた
『なにごと…』
逃げるぞ
「…お姉ちゃん」
「とりあえず、逃げるわよ!」
灰色の髪の姉妹は逃げ出した
『私は平気みたい、実際に居ないからかな……』
「だけどあの2人が不安だ、追いかけてみよ」
カルディアは姉妹を追いかける事にした
……数分後……
劇場はいつの間にか火の海になっていた
『あの姉妹は平気か…』
「…お願い、無事でいて」
(ガラガラガシャンッ!)
「……!」
――天井の梁が、炎に焼かれて落ちてきた。
『……燃えて崩れやすくなっているのね』
「っお姉ちゃん!」
その時、崩れ落ちた所からの声が聞こえた
「……ノワール、逃げて……」
「…お姉ちゃん、…やだよ」
そこには、灰色髪の姉妹の1人が瓦礫に足が挟まれていて、ノワールはそれを助けようとしていた
「……どうせ間に合わないから、…お願い逃げて」
「…あと少しだから」
ノワールは涙を浮かべたまま、瓦礫からお姉ちゃんの足を引っ張っていた
「…取れた!」
そして、お姉ちゃんの足を取り出す事に成功した
「…ノワール」
「…一緒に逃げよう」
『よかったー』
2人は手を取り合い、崩れ落ちる劇場の中から出口に向かって走り出した。
しかし……
「「ハァ…ハァ…」」
「出口は塞がっていて、3階に来たけど…」
2人とも大丈夫ですか!
外には消防隊が居た
『2人が…助かる』
(テクッテク)
「「……!」」
振り返ると漆黒のローブの人が2人に近づいて来ている
「……あっあ」
「……」
『なんで、あの2人に執着するの…』
「…シグラナお姉ちゃん」
「…どうしたの」
「逃げて」
「っえ」
ノワールはお姉ちゃんの事を窓から出した
ノワールは迷いなく、姉を抱きかかえると――
「っごめんね……」
(……生きてほしい。お姉ちゃんだけでも……)
ノワールは、心臓が張り裂けそうなほど震えながら、
姉を窓から突き飛ばした。
「っきゃあああああっ!」
姉の悲鳴と、外の人々のざわめきが混じる。
「ノワール! なにして――!」
「ごめんね、そして愛してる…」
ノワールは後ろを振り返った、ローブの人物はノワールの背後に立っていた
「…あなたは、何が目的ですか」
ローブの下の顔は、やはり黒く塗り潰されていて見えない。
だが、返ってきた声は、信じられないほど冷ややかだった。
劇の終幕には“犠牲”がいる。それだけの話さ
誰の命令か?……君には、知らない方がいい
生き残ってしまったのなら、せいぜい美しく苦しむことだね
「っ……!」
だが、ここまで燃えてしまっては……まあ、充分だろう
ローブの人物は背を向ける。
例え生きていても、何も証言出来やしない
ローブの人物は、炎の中に静かに背を向けると、まるで煙に溶けるように姿を消した。その足跡だけが、焦げた床にぽつりと残っていた。
――尋問室――
「…うっうっ」
――心臓がまだ、劇場の炎に焼かれているみたいだった。
〚大丈夫ですか!〛
私は涙を浮かべていたみたい
「…あれ、もう終わり」
〚何をですか?〛
「いえ、ノワールさんが気にする必要はないですよ!」
〚わたしは、相手の悩みを聞いて解決させたいんですよ。〛
〚だから、そんな事は言わないでください〛
「…うん」
「だけど、今は気持ちがごちゃごちゃしてるから明日にしてもらえる…」
〚わかりました。〛
そうして、2回目の尋問が終わった
――部屋――
『あんな事があったんだ…』
『ノワールさんはもう答えが出た感じかな?』
「明日、ノワールさんの所に行ってみよ」
そして、カルディアは眠りについた
………続く
その後、ノワールは……
「〜♪」
「そこに居るのは、2番ですか。」
〚どうしましたか?〛
そこには3番が居た
「貴方はなぜ楽しそうにしているんですか。」
〚明日、尋問官さんと少し話すんです!〛
「そう……」
「でも、わたくしからは簡単に信じてはいけないと思います」
〚わたし的には良い人だったよ。〛
「そうですか。」
「それでは、失礼します。」
〚またね!〛
3番はノワールから離れていった
「……3日後か」
ノワールのキャラ設定
19歳の女性
家族は10歳の時に姉以外家事で亡くなった、姉のシグラナは今どこに居るのかわからない。
見た目は黒髪に黒いだけど優しさと暖かさが感じる宝石の瞳を持つ。子供の頃は、灰色の髪と瞳をしていた。声は火事現場に居すぎた事で出せなくなったため、魔道具を使って会話をしている
宝石の瞳の能力は相手の能力を分析できる能力
性格は優しく穏やかな性格
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