TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

若き覇王に、甘くときめく恋を

一覧ページ

「若き覇王に、甘くときめく恋を」のメインビジュアル

若き覇王に、甘くときめく恋を

139 - 第四章 永遠の愛を、二人で EP.6「緊張が抑えられない、フェア当日」⑤

♥

24

2025年04月18日

シェアするシェアする
報告する


ブライダルフェアを終え、明けた月曜日に、せっかく紹介をしてくれたんだものと、ちょっと恥ずかしくはあったけれど、プリントされた写真をお父さんへ見せることにした。


「おおぉー、これは……!」


写真を見た父が、大げさな声を上げる。


「……お父さん、驚きすぎだから……」


毎度のことながら、仰々ぎょうぎょうしい反応に、いくら娘ではあっても辟易してしまう。


「いやおまえな、これが驚かずにいられるわけもないだろうが! ……彩花もついに結婚か。父は、うれしいぞ!」


ややいさめたつもりが、全くこたえていないような素振りに、苦笑がこぼれる。


「もう、本当に大げさだってば」


苦笑いで言う私に、


「バカだな……」


と、父が急にまじめ顔になる。


「大事に育ててきた娘が、いよいよ結婚だというのに、感動しない父親がいるわけないだろうが」


目尻にわずかに滲んだ涙を指で拭う仕草に、


「もう、お父さんたら……」


私までもらい泣きをしちゃいそうで、無理に笑い顔を保とうとした。


「それと、『今度のお休みにでも、お食事をどうですか?』って、貴仁さんから伺って来たんだけど、お父さんの都合はどうかなって」


「そうか! 私はいつでもいいんで、忙しいだろう彼に合わせるから」


「うん、わかった」と、頷く。


「貴仁さんには、そう伝えておくね」


「ああ、楽しみにしているからと、そう言っておいてくれ」


「ハイハイ」


相変わらず前のめりなくらいに乗り気な父に、いつもながらに笑いを噛み殺す。


「……あのお父さん、ひとつ言っておくけど、会食の時にはあんまり暴走はしないでよね?」


そう釘を差した私に、


「父さんが、いつ暴走をしたと言うんだ」


と、大真面目な顔で父が答えて、堪らえていた笑いを吹き出しそうになってしまった。

若き覇王に、甘くときめく恋を

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

24

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚