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※ご本人様とは一切関係ない物語です。
北斗side
今日はライブ最終日。
コンディションは完璧だ。
よし、行こう。
俺は松村北斗。
SixTONESというアイドルグループのメンバーだ
今日は人生初のドームツアーのオーラス。
今日も、怪我なく終わる。そう思っていた。
リハーサルして、楽屋戻って準備をする。
そしてライブ本番。
時の流れはあっという間だった。
目の前が赤くなったのは
ダブルアンコールが終わって舞台裏にはけた時だった。
舞台裏に繋がっている階段を降りている時、
俺らは内容のない話をしていた。
慎「つかれたぁぁぁ!」
ジェ「楽しかったね!」
こち「またやりたいなぁ 」
大「やるだろ笑」
樹「絶対やるからな!」
北「そうだね。」
俺は相槌を打ちながら、上を見た。
この時、俺は異変を感じた。
“ここの上に機材ってあったっけ”
と。
そして、階段を降りて、メンバーと楽屋に戻ろうと後ろを振り返った時、赤い液体がドバッと俺を襲いかかっているように感じた。
そして次に聞こえたのはこーちの悲鳴。
こち「大我!!!」
一瞬、何が起きたのかわからなかった。
目の前は血の海。
機材に下敷きになっている京本。
何が起きたのか把握していない俺ら。
こち「救急車呼べ!」
こんな中でもこーちは率先して動いている。
こち「お前ら!」
こーちのこの一言で俺らは現実に戻れた。
この瞬間、俺は三つの事態を理解した。
一つ、あの赤い液体は血だということ。
二つ、京本は落ちてきた機材の下敷きになったということ。
三つ、俺が「上気をつけて」の声をかけていればこんなことにならなかったということ。
樹「きょも!!きょも!!」
血の気が引いた。
京本はまだ意識があった。
大「うぅ、、、」
苦しそうにうめき声を上がる京本。
この機材はとても大きかった。
そう、カメラだった。
しかも、特別重いやつ。
成人男性5人でも動かさないような、
台車を使わなければ動かせないようなやつが
今、京本の身体の上にある。
死ぬかもしれない。
死神が、京本を包み込んでいるような気がした。
大「大丈夫、だから、」
京本はそう言いながら顔をしかめる。
俺らは何もできずに、ただ立ちすくんでいた。
気づいたら病院の待合室にいた。
京本は手術している。
医者に言われた言葉を思い出した。
「脊髄を損傷している可能性がある。そしたら歩けないし、最悪の場合起き上がれないかもしれません。」
冷や汗をかいた。
樹「なぁ、きょも。大丈夫だよな、?」
樹が不安そうな顔をして言った。
慎「どうしよう、どうしよう」
みんな、動揺している。
こち「もし、大我が歩けなくなっても俺らで支えよう」
ジェ「縁起でもないこと言うなよ」
そしてまた沈黙が続いた。
何時間経っただろう。
医者が出てきた時、みんな表情が固まっていた。
医者「京本さんの手術ですが、無事成功しました。」
樹「よかった!」
医者「ですが… 脊髄を損傷しています。リハビリすれば歩けるようにはなりますが、前のようにダンスはできません。また、機材が落ちてきた際にできた傷は一生残るでしょう。」
言葉が出なかった。
“ダンスができない”
これを知った時、京本は何を思うのだろう。
自分がダンスできなくなると考えただけで吐き気がする。
こち「大我は、今どこに、」
医者「個室にいます。2時間後くらいには目覚めるでしょう。案内いたします。」
俺らは移動中色々なことを話した。
大我になんと言うか。
芸能活動をどうするか。
そんなことを話していたらあっという間に個室に着いた。
スト5「失礼します。」
個室に入って最初に見たのは、京本の痛々しい姿だった。背中は固定され、沢山の機械に繋がれている。
樹「きょも、」
樹が手を握った。
みんなも手を握った。
俺も、手を握った。
2時間経っても、京本は目覚めなかった。
ジェシーが泣きそうになっていた時、
こーちが「お医者さんはだいたいって言ってたから。」ってジェシーを慰めてた。
こーちはすごい。すぐトラブルに対応できる。
それに対して俺は…
そんなことを一人でぐるぐると考えていたら
京本が目を覚ました。
最初に気づいたのは慎太郎だった。
慎「きょも!聞こえる?」
樹「きょも!」
こち「ナースコール押すね。」
ジェ「目覚めてよかった…」
北「京本、よかった…」
気づけば涙が出ていた。
みんなも泣いていた。
京本は喉に管が入っているので、喋ることができない。
来てもらったナースさんに酸素マスクに変えてもらって、やっと京本は声を出した。
大「みん、な、」
樹「大丈夫か、?痛いところはあるか?」
大「今は大丈夫、」
こち「そっか、」
大「みんな、仕事は、?」
慎「今日はみんなオフにしてもらった。」
大「そっか、。俺のせいで、ごめんね。」
なぜ京本が謝るのか。
俺のせいなのに。俺が、俺が言っていれば京本はこんな目に合わなかったし、今でもダンスできていたはずなのに。
そんなことを考えていたら目頭が熱くなってしまい、京本に合わせる目がなくなってしまった。だから、俺は病室から飛び出した。
スト4「北斗?!」
_続く