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kzlr
年上×年下
いちゃいちゃしております
地雷さんは回れ右
口調がちょっと狂ってるかもです
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なかなか会えない分、たまの休みが重なったら、思いっきり抱き締めてもらえるのが良いのだけれど。
ーーーーー抱かれる側にもなにかと苦労があるものです。
どすん、と胸に圧し掛かってきた重みと息苦しさに、小さく「う」と呻いて薄く目を開くと、ブラインド越しに射し込む光に淡く照らされた、見慣れない天井が見えた。
一瞬ここが何処なのか解らなくて、ぼんやりした頭のまま小首を傾げた俺は、その前に胸に圧し掛かる重みに眉をひそめる。ぎしぎしと悲鳴を上げる節々を黙殺してゆっくりと目を下げると、俺の胸の上に遠慮なく乗せられた誰かの腕。
……..この腕……..?
そこまで考えて、不意にここがどこなのか、この失礼極まりない腕は誰のものなのか、そして、昨日何があったのかも思い出した。
「あ……、そうか」
そうだそうだ。
ここは俺の「恋人」の部屋で、昨日の土曜日、俺は誘われるままに「恋人」の部屋に泊まりに来たんだ。
久し振りに会えるから。久し振りに、思いっきり抱き締めてもらえるから。
ホント、俺ってば一人でも平気なのに意外と寂しがりで、甘えたで、実のところ構って欲しがりなのに、この恋人と付き合うようになってから、随分と「寂しさ」を紛らわすのが上手くなったと思う。
相手の仕事の都合で会えない事なんてしょっちゅうある。会いたくても会えないのだから仕方ない。寂しくても辛くても、どうしたって会えないのなら、会えるまでじっと我慢しなくちゃならねぇんだから。
好きになったのに声も聞けなくて、しかも顔も見れないなんて寂しいじゃん? だから、恋人にするなら年の離れた人はやめようって、漠然とそう思ってたはずなんだけど。
「……予定通りにはいかねぇもんだなぁ… …」
思わず散々泣かされた所為で掠れた声でしみじみ呟く。激しく心を動かされて、激しく心を惹かれたのは、そんな俺の理想からは大きく外れた俺より年上の、しかも俺と同じ男だったのだから、人生ってヤツは解んねぇものだと思う。
それでも、自分の素直な気持ちが、この目の前でえらく整った顔立ちの年上の男… …葛葉でないとダメなんだって思ってしまったのだから仕方ない。
自分が求めるものに嘘はつけなかったから。だから、葛葉を選んで、本当に運良く葛葉 に選んでもらえた。
これ以上の幸せってないじゃん?
くふふ、と小さく笑いながら見慣れた寝顔をしばし堪能して、俺はちらりと壁に掛かっている時計に目をやった。時計の針は、そろそろ昼時を知らせようと言うところ。
昨日の夜は、本当にこれでもか!ってくらい散々啼かされた、思いっきり熟睡してたみたい。
「…喉、渇いたな…」
何度か喉を鳴らして唾を飲み込んでも、からからに渇いた喉は癒されなかった。腹も減ってきたし、そろそろ飯の準備も出来ればしたい。
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すみません力がつきました