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ひとまず安全が確保された教室で、
リンクは火を起こしていた。
鍋の中では、
香草と木の実、
回復効果のある素材が静かに煮えている。
「……食べられるのか、これ」
ブルーミーが半信半疑で見つめる。
「大丈夫だ」
リンクは慣れた手つきで仕上げ、
器に分けた。
「効く」
半信半疑のまま、
ブルーミーは口にする。
次の瞬間、
重かった身体が、
嘘のように軽くなった。
「……これは……」
疲労が抜け、
思考が澄んでいく。
「料理で……ここまで回復するとはな」
ブルーミーは、
改めてリンクを見る。
……目立った傷一つない。
先ほどまで、
クレアの邪と正面から戦っていたとは
思えないほどだ。
「……本当に、無茶をしているようで
一切の隙がないな」
「慣れてるだけだ」
リンクは淡々としている。
その後、
ブルーミーは
自分の剣を取り出した。
刃はない。
だが、
確かに“剣”の形をしている。
「これを見せておきたかった」
リンクは、
目を細めて観察する。
「……ゾナニウムの剛剣と似てるな……」
ブルーミーは、
それ以上の説明を求めなかった。
深追いはしない。
それが、
今の最善だと判断した。 だが――
リンクの視線が、
剣の柄に留まる。
「……この剣の石は
どこから見つけた!?」
声音が、
明らかに変わった。
ブルーミーが答える前に、
スカルが口を開く。
「落ちてたんだ」
「校舎の階段下でな」
リンクは、
即座に首を振る。
「……ありえない」
空気が張り詰める。
「その石は、 ただの鉱石じゃない」
リンクは、
静かに続ける。
「武器に使えば、 聖なるハンマーになる」
「打撃と同時に、 使用者自身を癒す力を持つ」
全員が息を呑む。
「……それは――」
リンクは、
確信を込めて言った。
「白龍の龍岩石だ」
その名に、
場の空気が変わる。
その時――
ウツシエが淡く光った。
《……リンク》
ゼルダの声。
《FPEのこの世界で、
女神ハイリアの力を感じます》
《特に、その剣…… 間違いありません》
リンクは、
深く息を吐き、
静かに頷いた。
「……なるほどな」
全てが、
一本の線で繋がった。
ブルーミーは、
自分の剣を見つめる。
ただの偶然ではない。
拾った石でもない。
この出会いそのものが、
導きだった。
戦いは続く。
だが、
彼らにはもう、
確かな2つの光があった。
一つは精霊の光。
もう一つは女神ハイリアの光。
2本の剣の力はこうして交錯した。