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📖 第三章:「距離の境界線」
翌日。
教室の空気は昨日より少し落ち着いていたが、それでも凛がいるだけで、どこか張り詰めた空気が漂っている。
○○は自分の席に座り、ノートを開くふりをしながら、無意識に凛を意識してしまう。
凛は今日も、教室に入るや否や、誰とも目を合わせずまっすぐ席に向かう。
でも昨日と違うのは——
ほんのわずかだが、凛の歩く軌道が○○の席の方に少しだけ近づいたことだ。
○○:(……気のせい?)
その日の授業中、凛はいつも通り冷たい態度で、必要最低限しか口を開かない。
しかし、ふとした瞬間、○○の方をちらっと見たような気がした。
一瞬の出来事だったが、○○の胸は不思議と高鳴る。
放課後。
○○は今日も、昨日と同じように運動場の方へ足を運んでいた。
昨日の印象が忘れられなかったのだ——凛の別の一面を見たせいで、距離を置きたいのに目が離せない。
すると、ボールが予想外の方向へ飛んできた。
カツン。
○○のすぐ近くに止まる。
○○:「あっ……」
手を伸ばして拾おうとした瞬間、凛の声が背後から響いた。
凛:「……それ、返して」
振り返ると、凛が真剣な表情でボールを指差していた。
距離は昨日よりずっと近い——目の前だ。
○○:「……はい」
そう答えてボールを手渡すと、凛は小さく、でも確かに頷いた。
その瞬間、○○は気づく。
凛は決して笑ったりするタイプではない。
でも、こうして一瞬のやり取りで、少しずつ心を開いているように見えた。
○○:(……ほんの少しだけ、距離が縮まった?)
夕陽が校舎の影を長く伸ばす中、凛は無言でボールを蹴り、○○はその動きをじっと見つめる。
昨日とは違う感覚——
恐 怖でも嫌悪でもない、微妙で複雑な感情。
○○:(……距離を詰めたいわけじゃない。
ただ、もう少しだけ、凛のことを知りたいだけ——)
その微かな気持ちは、まだ名前もつけられないまま、○○の胸の奥で静かに膨らんでいった。
——最悪の第一印象と、少しずつ動き出す距離感。
物語は、ここから少しずつ、新しい展開を迎えようとしていた。
○○、凛に意識し過ぎ笑 ))
りん結構難しい…でも頑張ります!
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