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#ymnkjtr
あの日の続き
あの日から数日
仕事中もイベント中も
私はずっと舜太のことが頭にあった
会いたい。
そう思っているのに
あと一歩が踏み出せない
収録の休憩中
ブルルルル
スマホが震えた
「今日の夜、会えへん?会いたい」
舜太からだった
思わず胸が小さく高鳴る
続けて届いたメッセージ
「前会う予定やったとこで待ってるわ」
あの日の夜を思い出した
何度も顔を上げて
改札を通って来る人を度々見てた。
1人で寂しくも数時間待ち続けた夜
私は心を落ち着かせてから
『うん、わかった』
その一言だけを送った
仕事を終わらせ、
あの日の夜と同じ時間に同じ駅に向かう
改札を通ると
ふと待ち合わせ場所に目がいく
そこには舜太が寒そうに
目をきょろきょろさせてる
目が合う
私に気づいた舜太は
少し照れたように笑った
「今日イベントやったよな?お疲れ様」
『うん、舜太もお疲れ様』
久しぶりに会ったかのような
そんな距離感で話す
「少し歩こうや」
『うん、だね』
そういって2人で歩き始めた
近くの綺麗な海が見えるベンチに
2人で腰を下ろした
聞こえるのは海の流れる音
少しして舜太が口を開いた
「…あの日」
私はポカンとしながらも舜太を見る
「駅ついてからから」
「××がおらんってわかった瞬間」
少し俯いて悲しそうに話す
「…終わったって思ってん」
「電話してもでぇへんし」
「メッセージ送っても既読つかへんし」
「……ついに俺、ほんまに嫌われたんやって」
私は咄嗟にその言葉に口を開く
『嫌いになんかなるわけない!!』
そういった瞬間
舜太はほっとしたように一息をついて
少し笑った
私は海をみながらいった
『仕事なのもわかってたし仕方ないって』
『最初からわかってた』
『でも、寂しかった』
私は小さく息をつく
『あの日、舜太からの電話に出たら』
『思ってもない言葉まで』
『舜太に電話越しに言っちゃいそうで』
『……だから電話に出れなかった』
舜太は何も言わなかった
ただうんうんと頷くだけ
そして沈黙の後舜太は言う
「……そっか」
たったその一言で
胸につっかえてた物が
少しだけでも軽くなった気がした
しばらく沈黙のまま海を眺める
そのとき
「…実はさ、」
舜太がずっと持っていた
小さな紙袋を差し出した
どこか照れくさそうに笑うと
小さな紙袋からまた更に
小さな箱を取り出す
「これほんまは記念日に渡す予定やってん」
『…え、?』
思わず私は目を開く
『舜太からプレゼント、?』
舜太は照れくさそうに笑いながら頷く
「うん、遅れちゃったけど」
「よかったら受け取って欲しい」
私はゆっくり手を伸ばし
箱を受け取る
開けてみると中には
街灯の光を受けて
綺麗に光るネックレスがあった
『…綺麗、!』
ついふと言葉がもれる
『準備、してくれてたの?』
舜太は優しく頷く
「うん」
そのたった2文字を聞いただけで
私は一気に涙が込み上げて
あの日会えなかっただけで
なにもなかったわけではない
舜太はちゃんと
私との記念日の為に準備をしてくれていた
その事実を知って
うれしくて
苦しくて
『……ごめん、、』
私は一気に涙が出る
「なんで××が謝るん笑」
「俺が悪かったんやって」
私は首を横に振る
『ううん、違うの』
『……うれしくて』
『私がずっと欲しかったやつだし、笑』
舜太は困ったように笑う
「泣かんといてや、笑」
「××の好きな物くらい覚えてんでちゃんと」
舜太の優しい大きな両手が
私の頬を触れ、涙を拭く
そういった声も
震えているように聞こえた
「なあ、俺がつけてあげてもええ?」
私は無言で頷き
長い後ろ髪をまとめる
舜太は私の後ろへ回る
留め具を止めようとして
舜太はふっと笑う
「あかんわ…笑」
『どうした?』
「手が震えてつけれへん…笑」
その一言がおかしくて
涙が溢れたまま笑ってしまう
手からも伝わる緊張すらも
なんだか本気で愛おしく見えてきて
「できたで」
私が振り返ると舜太は目を細めた
「ほんまに似合ってるわ」
その笑顔にまた涙が滲みそうになる
舜太は1歩近づくと
そっと涙でぐちゃぐちゃな私を抱きしめた
「ちょっと遅れたけど」
「これからもずっと」
耳元で優しい声が響く
そして私を抱きしめてる腕に
少し力が入る
「なにがあっても」
「××と一緒におるからな」
私もそっと舜太の背中に腕を回した
『うん、私もだよ』
夜風が私たちの髪を静かに揺らす
私は目の前の舜太を見上げる
「……××」
「ほんまに世界一好きやで」
あの日届かなかった想いが
今、やっと届いた気がして
私はそっと目を閉じ舜太を抱きしめた
「うわぁなんや笑」
「急に抱きしめてくるとかかわいいなぁ笑」
私はこの優しい温もりを
なにがなんでもずっと離さないと
私はそう思い心に誓った
Ɛ>_______𝑒𝑛𝑑_______𓏲ּ𝄢
コメント
1件
第2話、めっちゃ良かった……!あの日すれ違った想いが、ちゃんと届いた瞬間が本当に尊すぎた。プレゼントのネックレス、しかも舜太が手震えてつけられへんって言うとこ、愛おしすぎてやばい。涙ぐみながらも笑えるラストシーン、めっちゃ沁みました。続き読みたい🔥