「や……ちゅうや!」
誰かに呼ばれて目が覚める、目を開けるとそこには焦った顔の太宰がいた。周りを見渡すと汚れ一つ無い白の壁に勉強机のようなちょっとした机、少し開いているクローゼットの中には幼女のドレスが掛かっている。嗚呼此処は首領の医務室だなと焦っている太宰と反対に冷静に推理をする、自分が何故此処に居るのか分からなくて戸惑っていると太宰がゆっくりと口を開いた。
「中也ヒート起こしちゃったから気絶させて此処まで連れて来た、今は中也用の抑制剤貰って飲ませてるから大丈夫。」
「そう、か…」
嗚呼そうだ、全部思い出した。無意識に自分のチョーカーを外して項を触る、噛み跡は無いようだ
「噛んでないよ、もうすぐ抑制剤も切れるだろうから私は行くよ。」
無意識に伸ばした手は太宰の外套を掴む。
「なぁ太宰、俺達は運命の番だったって訳だ」
「それが何なのさ」
太宰の声は何時も以上に冷えていた、嗚呼俺はそんな所まで嫌われているのか。
「俺はこれから普通のΩみたいに生活していく、違うのはαになれるのが手前って位だ。」
「…何が言いたいの」
「番になってくれ、組織の為に」
「嫌に決まってるでしょう?」
予想はしていたが矢張り直接言われると辛い、
「俺がヒート中、別に何もしなくていい。」
「そういう事を言ってるんじゃないの!」
太宰が声を荒らげる、
「は、?」
「中也が組織の為だけに私と番になるなら、私はそれに協力しない。」
嗚呼、成程。そういう事か。
こう言われてわからない程鈍感でもない。
まだ少し、拒絶されるのではないかという恐怖はあるが俺も腹をくくらなくては。
「太宰、俺は手前と番になりたい」
「え、?」
今度は太宰が困惑する。
「こういう時は手前のおつむも機能しねぇのな、」その所為で言わないと行けなくなっちまったじゃねぇか。
「好きだって言ってんだ、糞太宰」
次回、太宰死す(中也可愛すぎて)
死ぬなっ、太宰…!!
コメント
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初コメ失礼します…!神すぎてフォローさせていただきました!!
デュエルスタンバイ☆うおおおおおおおおおお!