ー生物委員会ー
「いたいた~!」
「竹谷せんぱーい!」
嬉しそうに手を降ってこちらへ走ってくる紫乃と楼叉。
後ろには初雅と闌香もいる。
俺は歪みそうな顔を必死でおさえていつもの笑みを作る。
八左ヱ門「どうしたんだ?そんなに走って。」
不思議そうに聞くと、4人は顔を見合わせて笑った。
楼叉「僕たち、竹谷先輩と話がしたくて。」
紫乃「先輩の姿が見えたので嬉しくて、つい走ってしまいました。」
昨日からは考えられないほどの別人っぷりに言葉が出ない。
今目の前にいる2人は十歳の三治郎、一平と何も変わらない。
八左ヱ門「嬉しいこと言ってくれるじゃん。で、話って?」
闌香「うーん、話っつーか意思表示?的な?」
初雅「先輩が、僕たちの邪魔をしないよーに、」
八左ヱ門「っ、」
ニコニコ笑いながら顔を合わせる4人に思わず一歩下がる。
楼叉「昨日言った通り僕達は学園を、先輩達を死なせないために、弥刀を元に戻せるように、この時代に来ました。」
闌香「この目的遂行のために死んでも構わない。でも、先輩はそれをやめてほしい。」
八左ヱ門「当たり前だ!未来の俺達は、お前らに復讐をして欲しくて守り死んだわけじゃない!お前達に生きてほしくて!」
紫乃「……先輩の気持ちは十分理解できます。でも、心優しい貴方が死んで、あんな奴らがのうのうと生きてる世界は、あってはならないんです。」
初雅「僕達はあなたにたくさん、守ってもらいました。次は、僕達の番です。」
八左ヱ門「…。」
あぁ、そんな悲しそうな顔で、
笑わないでく れ。
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