テラーノベル
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まだ小さいときに「バルス」と言うと光る飛行石のおもちゃ持ってました。
「バルス」だけじゃなく、あのなっがいおばあちゃんに教えて貰った呪文も唱えると光ります。
昔、掘りごたつの中で唱えまくってたなぁ…懐かしい。
🐤目線
注意
誤字あるかもです
パクリ❌
🐤女体化
色分け
『東京都○○市、○○霊園で墓石がなぎ倒されている状態で発見されました。
一つの墓の遺骨が盗難され、警察は何者かの犯行として捜査しています。』
朝日がカーテンの隙間から溢れて自分の顔が照らされる。
焼いた食パンにジャムを塗り、口に押し込む。
部屋には煙草の煙が漂っていた。
ふと左手の薬指にはめられた指輪に目がいく。
「…ないくん、どこ行っちゃったの?」
いつもあなたのことを考えてしまう。
あなただったらこんな状況の時、こんな言葉をかけてくれるはずだとか、
あなただったらこんな状況の時、こんな行動をしたはずだって。
何をするときも私の頭の中には、あなたの笑顔が張り付いている。
テレビの電源を切り、出かける準備をする。
最近はだいぶ寒くなってきたのでマフラーとコートは必須だ。
あなたを殺したのも、こんな寒い日だったな。
ガチャッ
事務所の扉を開けると少し植物と土の匂いがした。
一番最初に向かったのは指令室だった。
指令室でいつものように長髪の男が植物達に水をあげていた。
「…兄貴、おはよう。」
「おはよーさん。」
「仕事、ある?」
「今日はー、りうらはまろと一緒に行ってきてほしい。これ、今日の依頼の情報や。」
「ありがと。」
兄貴から紙の束を受け取るとざっと目を通した。
「まろ、どこいる?」
「んー…ほとけ達と一緒にいるか、屋上やな。」
「わかった。ありがとう。」
指令室を後にし、ほとけっち達の場所に向かう。
きっとほとけっち達は今日もハンモックにぶら下がって
ワチャワチャ遊んでいるのだろう。
ほとけっち達がいつも居る部屋を覗くと
案の定、ほとけっちと初兎ちゃんがぴよまる(らびまる)を追っかけて遊んでいた。
「ほとけっち、初兎ちゃん。おはよ。」
「りうちゃぁーーん!おはよー!」
「りうらやーん、おはよう。」
二人はいつもどうり部屋に居たが、
今日の任務を共にするまろは居なかった。
「ねぇ、まろ知らない?」
「まろちゃんなら屋上に煙草、吸いに行ったで。」
「あ、そっか。今日、りうちゃんはいふくんと任務か。」
「うん。午後からなんだけどね。」
抱きついてきたほとけっちを振りほどき、屋上へつづく階段へ向かう。
屋上の扉を開けると煙草の煙が階段に流れ出した。
「よ、りうら。」
「おはよ。」
「今日、任務一緒なんやってな。」
「らしいね。」
「火、いる?」
「ん、ありがと。」
煙草を吸っていたまろは自分の方にライターを近付けてくれた。
ライターから出ている火に煙草を押し付ける。
ふぅー… はぁー
息を吐くと煙が口から出ていく。
やはり今の時期の朝は寒い。
煙草も室内で吸いたいが、兄貴が決めたルールで「煙草を吸うなら外にしろ」と
言われているので室内では吸えない。
きっと兄貴が大事にしている植物達に影響がでるからだろう。
「今日の任務…見た?」
「まぁざっと。なんやっけ?
どっかの連中の人間から情報抜き取ってくればええんやろ。」
もう一度まろと一緒に資料に目を通すと大体の事は把握できた。
「んじゃ、また午後に。出口でな。」
「わかった。」
煙草の火を消し、屋上から出る。
一旦更衣室のロッカーに自分のコートとマフラーを置きに行く。
重いコートを脱ぐと一気に体が軽くなったが、
それと同時にあの暖かい薫りが遠のく。
「…。」
ロッカーにコートを押し入れ、再び指令室に向かう。
「兄貴。」
「なんやー。」
兄貴は土を新しい植木鉢に入れる作業をしていた。
兄貴の机の斜め前にあるソファーに腰をおろす。
「…ないくんの遺骨…あれ、兄貴の仕業?」
「あー…あのニュースでやってたやつか?」
今日の朝、というか最近よく放送されている遺骨盗難のニュース。
盗まれた遺骨は私の最愛の人の遺骨だった。
「俺やない。確かに殺す命令をしたのは俺やけど、あの遺骨に用は無い。」
兄貴は否定したが、どうやら嘘ではないらしい。
兄貴は嘘をつくと鼻を触る癖がある。
でも今回はその行動をしなかった。
「遺骨…探してもらう事はできないの?」
「うちの社員でも依頼なら金取るで。」
「…ケチ」
「社割りならしてやってもええけど。」
「いや、いいよ。」
今さらないくんの遺骨を最優先して探す意味もない。
仕事の合間にコツコツ探すとするか。
再びほとけっち達がいる休憩室に向かった。
休憩室に戻ると、さっきまで
屋上で煙草を吸っていたまろが休憩室にいた。
「いふくんが僕のイチゴミルク横取りしたんですけど?!」
「一口だけやん。」
「それでも重罪ですぅー!!」
「りうちゃん。悠くんと話し、終わったん?」
「うん。」
ほとけっちとまろが毎度お馴染みの喧嘩をしている横で
初兎ちゃんが話しかけてきた。
さすが初兎ちゃんの地獄耳。遠くの部屋の話し声も聞こえていたらしい。
「ニュースでやってた遺骨…あれ、ないちゃんのやったんや。」
「うん。そうみたい。」
ないくんの遺骨が盗まれたと知ったのはつい最近だ。
ないくんが眠っているお墓で遺骨の盗難がおきたと聞き、
一応見に行ったら盗まれたのはないくんの遺骨だった。
なぜないくんの遺骨だったのかわからない。
ないくんは親族も一人もいなかったし、恋人も行方不明だったから
盗んだ犯人にとっては厄介な敵が減るからだろうか。
恋人…
私はないくんの恋人だった。
恋人でいいのかどうかもわからないほどだが、これでも一応
ないくんに指輪を貰った身だ。
「…どこ行ったのかな。」
「…ないちゃん?」
「うん。月一でお墓参り行ってたのに…。」
いつも花を買って墓参りに行っていた。
自分しか墓参りに来る人間がいないので尚更
「自分が行かなきゃ」と思っていた。
ないくんは、自分を殺した人間が
毎月墓参りに来ることにどう思っただろうか。
嬉しかったか、憎んだか。
でも…死ぬ前に抱き締めてくれたから、私は変わらずあなたを愛している。
それだけだ。
「…遺骨…見つかったら、墓参り行こ。」
これは私の贖罪にはならない。
でも、これは自分の罪を誤魔化すためにしてることではないと思っている。
これは私のあなたへの純粋な愛だ。
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