テラーノベル
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side.若
今日は合わせ。激ムズフレーズがあるんだけど、上手くいかなくて苦戦中だ。
若井「あーもう!もっかい!」
大森「若井~?あんまり詰めすぎんなよ?」
若井「…」
悔しくて、ひたすらに弾き続ける。こんなところで、妥協したくない。
元貴と涼ちゃんの視線を感じたけど、気にする余裕はない。
俺が弾かないと、意味ないんだ。
周りの音が全く聞こえなくなって、最強の集中状態に入った。
今までの難しいフレーズも、全部この状態で乗り切った。
今ならできるかも。
若井「っ…」
全然できない。なんなら、さっきの方がましだ。
指が固まっちゃって、思うように動かない。
小さい声で呟いた自分への悪態で集中力が切れた。
はっとして時計を見ると、もう4時間も休みなしで弾き続けている。
大森「お、浮上した?」
藤澤「若井、頑張ったね」
若井「…」
諦めたくない。
でも、プロの方にお願いするしかないのかも。
若井「ごめん、元貴。俺、これ弾けねえわ…笑」
大森「いや。若井に弾いてもらう」
若井「間に合わないから言ってんだって」
藤澤「若井、落ち着いて」
若井「弾けねえっつってんじゃん!」
最悪だ。完全なる八つ当たり。2人は何も悪くないのに。
こういう自己中なところがだめで、俺は、
藤澤「若井。一回休もう」
若井「っ…でも、」
藤澤「大丈夫。ずっと待ってるから。まず休もう」
大森「ごめんね。でも絶対若井じゃないと嫌なの。若井に、若井だけに弾いてほしい」
若井「…俺もごめん。ほんとはまだ諦めたくない」
大森「諦めないでよ。一緒に待ってるから」
若井「…やってやんよ。待っとけ」
藤澤「うん。もちろん」
数か月後、やっと完成してリリースされた楽曲は大ヒットを果たした。
あのあと指に炎症ができてしばらく弾けなかった。
でも、2人のおかげでなんとかやりとげた。
若井「いい曲だなあ…」
大森「諦めないでくれて、ありがとう」
藤澤「努力家の若井に、ますます磨きがかかったねえ」
大森「じゃ、飲みますか!」
若井「かんぱーい!」
どれだけ時間がかかったって、待っていてくれるから。
俺は努力家なんだよ。
見くびんな。
なんか意味不明な話に…駄作ですみません💦
コメント
1件
わー最高です😭😭😭💓💓💓 あの、関係ない話になっちゃうんですけど💦共作どうします!?