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*.꒰ঌ𝕐𝕦𝕚𝕜𝕒໒꒱.*
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*.꒰ঌ𝕐𝕦𝕚𝕜𝕒໒꒱.*
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#オリジナルキャラ含む
Luna Emma
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「文化祭実行委員を決めまーす!」
ホームルーム。
教室中からため息が聞こえる。
「えぇ~……。」
「めんどくさ。」
担任は黒板を見ながら笑った。
「立候補がいなければ推薦ね。」
その瞬間。
「神崎がいいと思いまーす!」
「賛成!」
「神崎ならやってくれそう!」
「え、俺!?」
あっという間に拍手が起こる。
「じゃあ男子は神崎。」
「はい……。」
苦笑いしながら立ち上がる奏斗。
「女子は?」
「女子じゃなくて男子もう一人でもいいよー!」
誰かがそう言った瞬間。
「石川。」
教室が静まる。
「石川なら仕事ちゃんとやるし。」
「確かに。」
「賛成!」
「……。」
冴はゆっくり顔を上げた。
「……別に。」
「よし、決まり!」
(決まるの早い……。)
奏斗は思わず笑ってしまう。
-–
放課後。
「文化祭実行委員は残ってくださーい。」
教室には二人だけ。
先生は大量のプリントを机へ置いた。
「これ、クラスのみんなに配る資料ね。」
「あと、ポスターもお願い。」
「はい。」
「お願いします。」
先生が出ていく。
教室は静かになった。
紙をめくる音だけが響く。
「……。」
「……。」
先に口を開いたのは奏斗だった。
「なんか。」
「?」
「二人きりって珍しいね。」
「……そう。」
「気まずい?」
「別に。」
「そっか。」
また静かになる。
冴はプリントを揃えながら、小さく息を吐いた。
(最近。)
(前より話しかけてこない。)
(なのに。)
(なんで少し寂しいんだろ。)
考えていると。
「石川。」
「なに。」
「ホチキス。」
「あ。」
机の端に置いてあったホチキスを取ろうとした瞬間。
二人の手が触れた。
「……!」
「ご、ごめん!」
奏斗はすぐに手を引っ込める。
「……。」
冴は自分の手を見つめた。
触れた時間は、一瞬だった。
なのに。
なんだかそこだけ熱い。
「石川?」
「……なんでもない。」
-–
帰り道。
「じゃあ。」
校門で奏斗が立ち止まる。
「また明日。」
「……うん。」
冴も歩き出そうとして。
ふと振り返った。
奏斗も、ちょうど同じタイミングで振り返る。
目が合う。
「……。」
「……。」
数秒後。
二人とも同時に目をそらした。
「……。」
「……。」
誰も見ていなかったけれど。
その日初めて。
二人とも、自分の鼓動が少し速くなっていることだけは、ちゃんと気づいていた。
コメント
1件
古書研究が趣味のリオンです。第7話、読ませてもらいました。 二人だけの静かな教室、手が触れた一瞬の熱――「なんだかそこだけ熱い」という冴の内面の描写がとても印象的でした。奏斗が「最近話しかけてこない」と感じているところも、お互いを意識し始めた距離感がリアルで。帰り道、同時に振り返って目が合って、鼓動に気づくラストの余韻がすごく良かったです。中学の放課後の空気感が、丁寧に切り取られていて素敵でした。