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拝啓、俺を知らない君へ

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拝啓、俺を知らない君へ

5 - 愛されていたんだね。

♥

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2023年12月02日

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暇だな…。

「アンテナコントールして」

「全てを抱きしめて」

「どこまでも行ける」

「そんな気がしてる」

はぁ…寂しい……。

誰か…俺を抱きしめて……。

強く、優しく…暖かく……。



《元貴の家》

若「お邪魔しまーす…」

藤「これ…」

玄関にはたくさんのお花が添えられていた。

若「元貴は愛されてたんだな…」

ニュースにもなって元貴の家はバレた。

でも、ファンの人たちは元貴のことを愛していたのが分かった。

添えられたお花には一つ一つ元貴宛の手紙も添えられていた。

これだけの大勢の人たちが元貴に会いに来てくれたなんて…。

元貴は幸せ者だ。

藤「……っ!これ……あの時の血が染み込んで残ってる……」

若「元貴は…本当に亡くなったんだな……」

藤「……ぅん」

やっと心の整理がついた。

この現実を受け止めることが出来た。

藤「元貴…痛かったね…よく、頑張ったね…俺たちはここにいる…会いに来たよ……?」

若「涼ちゃん……」

若井は俺の背中を優しく撫でた。

今までの感情が一気に溢れ出た。

嗚呼、元貴はもう居ないんだね。


若「涼ちゃん」

藤「どうした?」

若「この事件と関係してるか分からないんだけど、事件から一ヶ月前くらいに元貴が急に家に来たことがあるんだ…」



《事件から一ヶ月前のこと》

大「若井!!」

若「どうした? 夜遅いし…」

大「助けて!!」

若「は?」

ある日の夜、急に元貴が俺の家に来た。

若「落ち着いて、何があったの?」

大「ストーカーされてるかも!!」

若「はぁ!?」

大「お願い! ここに泊まらせて!!」

若「 落ち着いて…ストーカー? 何かの間違いだよ…大丈夫…」

大「そう、だよね…間違い…だよね? あはは…馬鹿みたい…」


若「じゃあ、気をつけて」

大「若井…何かあったら助けてよ?」

若「任せろ(⸝⸝•̀֊•́⸝⸝)フフン!」



そんな事があって一ヶ月後に元貴がタヒんだ…。

やっぱり、ストーカーだったんだ。

俺は…助けられなかった…。

あの時、元貴を俺の家に泊まらせていれば…。

藤「なんか関係してそうだね…ストーカー…」

若「涼ちゃん、絶対に犯人捕まえようね」

藤「うん…!!」

拝啓、俺を知らない君へ

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