テラーノベル
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「翡翠〜さんご〜こはく〜。夕飯できたよー」「えっ?」「げっ」瓜二つ、いや、うり3つの3人は慌てて書庫の時計を見る。時計の針は6時を過ぎたばかりだ。「こんなに?」「時って恐ろしいね」さんごとこはくは顔を見合わせた。「あれ?翡翠?」二人の周りには三つ子の長女、翡翠はいなかった。「ひすい!」二人は叫んで一階へ上がった。
「あ、さんご〜こはくぅ〜」一階のリビングへ行くと翡翠と両親がもぐもぐとゆったり夕飯を食べていた。さんごとこはくは怒鳴りたくなったがお腹が空いていたので先にご飯を食べることにした。
「ごちそうさま〜」
三つ子は同時に言って地下へ駆けていった。
「さんご、こはく。あたし、いい方法見つけたんだ」翡翠はそう言って、小さくにやりとした。「え?いい方法?」「そう。野良猫がこれ異常増えなくなる方法」「増えなくなる方法?」次女で少しだけ鈍くて疎いさんごは考え込んでいた。だが、三女のこはくが声をあげた。それってTNRなんじゃないか、と。「そう。捕獲器を貸してくれる団体があるからそこでいくつか借りて、貯めた小遣いで一人一つの捕獲器を買う。どう?」「いいね!でもさ、餌代、どうする?最近物価高でしょ?捕獲器も高く付いてるんじゃない?」さんごがさり気なく聞いた。「うっ…ま、まあ買おうよ。」「お金足りる?それに猫って犬よりも食べれるもの限られてるよ?」「それに手術代どうするの?格安でやってくれるところはしってるけどお金はかかるよ?」「うんうん。さんごの言う通り。あと、ワクチン摂取をやる場合、少しお金がプラスするんじゃ?」「確かに。あと運ぶ時、引っかかれたりして病気が移ったら大変だよ」次から次へと妹たちに質問攻めされ、翡翠はますますひるんだ顔になった。だが、「でも、あたしらがどうしないでどうするって言うの?」翡翠が静かに言った。「あたし、書庫のパソコンでも調べたけど、2万匹まで無料でやってくれるところあるんだって。しかもこの近くにも。うちら三つ子だから六万匹。弟の水晶(みしょう)合わせて八万匹無料だよ。」「すご」「ねえ。TNRのデメリットを書いてまとめて一個ずつ解決策考えていくのはどう?」こはくの案に賛成し、翡翠が持ってきたノートに書き始めた。
コメント
4件
まじ最高です。神ですか?
初コメ失礼します