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俺は24歳に死ぬらしい。1か月前から体調が良くなくて病院に行ってきたんだ。案の定重い病気が見つかって持って後1年らしい。その事を恋人のBに伝えたんだ。Bは沢山泣いてくれた。Bは同性愛者で辛かった俺をはげましてくれて俺の恋人になってくれた人だ。そんなBが好きだから迷惑をかけないように残りの人生は遠かろうと思った。泣いていたBだが、時間が経つにつれて冷静になっていった。Bは俺にこう提案してくれた。「あと1年楽しく一緒に過ごそう」って。俺は申し訳ないという気持ちもありながら、嬉しかった。さっきまでの気持ちは消え去り、最後までBと居たいと深く思った。賛成し、残り1年、Bと楽しい思い出を作ることにした。まず最初は遊園地に行ってジェットコースターやお化け屋敷などに行って沢山はしゃいだ。次に観たかった映画を見に行った。ポップコーンはハーフで2人が好きな味にした。とても泣ける映画で俺もBも泣いていた笑 次はBと料理を作った。手が震えて上手く野菜を切れない時、Bは後ろから手を添えて一緒に切ってくれた。残り1ヶ月になってBとどこかへ行って思い出を作るのは次で最後だと悟った。最後のお出かけはBとの初デートで行った公園だった。懐かしさも感じながら悲しさも感じていた。あまり力の入らない手、ふらつく足が嫌だったけど、そんな俺をまだBは愛してくれていた。公園では手を繋いで散歩したり、わんちゃんとも触れ合ったりしてとても楽しかった。これで最後だと感じるとやっぱり、生きたいと思ってしまう。けれどそれは不可能な事だ。耐えよう。数日が経ち俺は病院で入院生活を送り始めた。Bは毎日お見舞いに来てくれ俺を笑わせてくれた。Bが来てくれると心做しか体調が良くなっていると感じたけれど、治る気配はないらしい。ごめんねB。
残り3日となって俺は死ぬことに恐れていた。嫌だ死にたくない。もっと生きたい。Bと一緒に居たい。もう嫌だ。と涙を流していたら、病室のドアが開き、Bが来てくれた。Bは俺を抱きしめてくれた。Bの温もりを感じで余計に涙が溢れ出てきた。
残り2日となって、Bはずっと俺のそばに居てくれた。夜になって帰る時に「またな」と言ってくれた。
残り1日、いつもなら来てくれる時間にBはやって来なかった。不思議に思いながら窓から景色を見ていた。気づいたら夕方になっていてきれいな夕日が見えてもBは来なかった。時間が経ち、段々暗い空に輝く星が減って行った。Bは来なかった。食欲もなく落ち込んでいると、病室のドアが開いた。Bかと思って目を輝かせて開いたドアを見た。泣いているお母さんが居た。俺のところにやって来て何も話さず立ち止まっていた。少しした後お母さんの口が開いた。「あのね、Bくんが、、、」お母さんは申し訳なさそうな、言いにくそうな顔をしてきた。嫌な予感がした。そうするとまたお母さんの口が開き「夕方、B君がここに来ると途中、交通事故に巻き込まれて亡くなったの。ごめんなさい。」と言ってきた。すぐに理解できるはずがない、、、Bが死ぬなんて思ってもいなかった。俺より先に死ぬなんてもっと思ってもいなかった。俺を置いていくことなんて有り得ない。生きててくれよ。なんで死んでんだよ。最期まで俺と一緒に居てくれるんじゃなかったのかよ。「なに、、してんだよ、、、」と声に出してしまった。俺は涙が止まらず、自分の終わりが近いにも関わらず、Bのことをずっと考えて泣いていた。時刻は23:47。医者は24:10にはもう、、、と言っていた。俺はどうすればいいんだろう。もう早く死んでBのところへ行きたいよ。心做しか何も感じなくなってきた。足の感覚も、体調の悪さももうない。もう終わるんだな。もう少しでBの所へ行ける。最期に大好きな恋人へ言葉を送ろうかな。
ずっと大好きだよ。
𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃𓂃﹏﹏﹏﹏﹏_____ 24時12分 死亡確認
享年 24