テラーノベル
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NARI
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⚠️可愛い話ではありません
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会話の中心はフランシスとヨンスで、前提・背景として朝菊・アル菊 ・ヨン菊要素を含みます。
⚠️
直接的なR-18描写はありませんが、若干の性的な会話・性的関係の匂わせ表現が含まれます。
⚠️
キャラクターの独自解釈・捏造設定を含みますので、何でも許せる方向けです。
* * * * *
世界会議が閉会し、各国の代表が散り散りになっていく。
メイン会場から少し外れた、静かな中庭の回廊でそのふたりは立ち止まっていた。
柱の影に身を隠すようにして話しているのは、アーサーと菊。お互いに少し柔らかい笑みを浮かべ、そこだけ他人が入り込めないような、独特で穏やかな空気が流れている。
たまたま別々の方向から通りかかったフランシスとヨンスは、通路の少し先のその一画に漂う特別な雰囲気を察知し、示し合わせたわけでもなく同時に足を止めた。
目線が交差し、お互いの存在に気づく。
ヨンスが軽めに会釈をすると、フランシスは肩をすくめながら小声で応えた。
「よっ」
視線は再び、遠くで親しげに言葉を交わすふたりへと戻る。誰も踏み込めないようなその光景を見つめながら、フランシスがぽつりと呟いた。
「きっかけさえありゃ元サヤになりそうな雰囲気はあるんだよねぇ、未だに……。まぁ、アルが手を引かない限りは無理としても」
隣で腕を組んだヨンスが、不満そうに鼻を鳴らす。
「あんなやつのどこがいーんすかね」
「ほんとにねぇ、あんなボサボサ眉毛のどこがいいんだか」
「いや、アーサーさんじゃなくて菊のことっすよ」
フランシスは意外そうに目を丸くしたあと、悪戯っぽく微笑んだ。
「えー?いいじゃん、菊ちゃん」
少し間を置いて、ヨンスの複雑そうな横顔を見やる。
「ま、お前さんはいろいろ思うところがあるんだろうけどさ」
さらりとした調子で、フランシスは面白がるように言葉を続けた。
「俺は一度付き合ってみたいねぇ。
『具合』良さそうじゃん?」
冗談交じりの軽口に、ヨンスは気のない顔で小さく息を吐く。
「あー……、まぁ、それはそうでしたけど」
「ヨンス!」
廊下の奥から威厳のある声が響き、耀がこちらへ歩いてくるのが見えた。
「あ、兄貴 。
それじゃフランシスさん、また」
「あぁ、うん。またね」
去っていくヨンスの背中をひらひらと手を振って見送りながら、フランシスは急に胸の奥へ落ちてきた違和感に固まった。
(……ん?)
頭の中で、今のやり取りがリフレインする。
『それはそうでしたけど』……?
軽口を流すための適当な相槌にしては、あまりにも実感を帯びた静かなトーン。
(なんか、『知ってる』ような口ぶりじゃない……?)
眉をひそめ、遠ざかるヨンスの背中と、相変わらずアーサーと穏やかに話している菊の姿を交互に見つめる。
一瞬、底知れぬドロリとした人間関係の深淵を覗きかけた気がして、軽く腕をさすった。
(……いや、深く考えんとこ……)
フランシスは溜め息をひとつ吐くと、それ以上追及するのをやめ、足早にその場を後にした。
* * * * *
【補足】
・アーサー→←菊⋯(かつて恋人だった頃に性的な関係アリ)
・アルフレッド×菊⋯(性的な関係現在進行系)
・ヨンス→菊⋯(過去に一度性的な関係アリ)
…性的な関係だらけの世界線。