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ロンドン
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その場所は、彼らが考えていた物とは程遠かった。この地方は、ほとんどの建造物が壊れかかっていた。そして、その地域の住民は、ほとんど困り切った顔を浮かべていた。一部住人は、怪我を負う者もいた。ジュリエッタは、腕から流血している住人に、
「いけるか?うち、治療することできるで?」
しかし、話しかけられた住人は、ジュリエッタに何も言わず、去って行ってしまった。
「…なんや、おかしい感じがするわなあ、ここ。」
彼女は少し怒って話した。
「そうだね、ジュリエッタ。でも…どうしてこんな事になっちゃっているんだろう?」
サキは顔を険しくした。ほとんどの家は、焼け落ちてしまったみたいだ。まるで、あの地方で起きた惨劇のような―
「貴方達は、もしかして………?」
ある住人が、彼らに向かって話しかけた。
「COMAの、方々ですか?」
ダグラスはすぐさま、
「あぁ、ここに用があって来た。」
と返事をした。すると、住民は、
「……どのような、ご用件で?」
と、表情を曇らせ、ダグラスとの会話と続ける。
「この地方で、No.211という個体が目撃されたかどうかの調査を行いに来た。何か心当たりがあれば、ぜひとも教えてもらいたい。」
すると、
「そうですね…もちろん、私は……見ました。あの、不気味で、暗雲のような、大きな生物を……」
「もしかして、その生物がつい最近、ここに来た、そういうことですよね??」
ニーナは急に、2人の間に割り込んだ。
「あ、はい…つい昨日のことで……」
「昨日…?」
「昨日の早朝に、私達の住処を、一瞬にして惨たらしい場所に変えてしまったのです……」
「…No.211だと、私、思います。貴方がさきほどおっしゃっていた、ある生物の特徴から推測すると、多分No.211と思われる個体が、こちらにやってきたと……」
そこで、3人の会話が途切れた。誰も、表情が曇っていた。
「こちらダグラス。フギシーカ地方では、No.211と思われる個体が、この地方の一部居住区を破壊したそうです……」
「…悪い通告が入って来た、サ。」
エディはそう話し、指揮官を呼び出した。
「ダグラスからの通告サ。どうやら、こちらで早めの対処を行っていれば、フギシーカ地方での惨事は防げたかもしれないサ。」
シアラーが、
「怪我人、そして死者の報告はあるか?」
とエディに向かって話した。
「もう一度通信が繋がれば、聞くつもりサ。」
「具体的に何があったのか、聞かせていただきませんか?」
ニーナはそう話した。しかし、あの住民は、
「これ以上、私は思い出したくもありませんので……これで…」
といい、2人のもとから去っていった。
「……今は、あまりそのことについて、触れない方がいいかもしれない。」
「そうかもしれない、アズウィンド。」
すると、遠くからサキが心配そうな顔つきで、
「…どこもかしこも、被害があるみたい。これから、どうするの…ダグラス君?」
「指揮官から、この事件の詳細を共有してもらいたいという通告が入った。しばらくはフギシーカで聞き込みを続ける。」
「そう…」
サキはこれ以上、言葉を発さなかった。
「ほな、まだうちもここにいようかいな。」
ジュリエッタは付け加えて、
「怪我しとる住民の手当、うち、急いでしてくる。」
と言い、離れていった。
「アズウィンドがそういうなら…私も、そうする。
コメント
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第28話、読み終えました。全体に漂う「何かおかしい」感覚と、住民が沈黙にじわりと刻まれたNo.211の“爪痕がまさに「見えない脅威のリアルだと思いました。特に「これ以上、思い出したくもない」と去っていく住人が、あの瞬間に詰まる間、痛さがすごく伝わってきまし。ジュリエッタが手当を急ぐ優しさ、サキが言葉を失くす小さな違和感の積み重ねが、きっと後でで繋がるはずな気配――次が待ち遠しいです。