テラーノベル
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「君の全部を俺にくれませんか?」
思い切って伝えた言葉。涼架君は涙を流しながらほほ笑んでくれた。
「まるでプロポーズみたいだね。」
「それはまた今度、バラの花束持って片膝ついて懇願するよ。」
「ベタだね。っていうか、懇願なんだ。」
「そうだよ。だって、俺の方が涼架君のこと好き過ぎて死にそうになるもん。」
大森さんと若井さんにさえ嫉妬する時がある。いちいち嫉妬してたら身が持たないと頭では分かっていても、心はそうはいかない。
「死ぬのは困るな。けど、僕の方が亮平君の事好きだと思うよ。なんてったって花吐き病患ってたわけだし。」
「くっ、武器が強すぎるっ…。」
今俺が感染したら間違いなく黄色い向日葵を吐き出すんだろうな。
「帰ろう、涼架君。」
「うん、帰ろう!僕たちの家に。」
タクシーを呼び、家へと帰る。
家に入り、玄関の扉が閉まると同時に涼架君を後ろから抱きしめた。
「りょ、亮平君…?!」
「大丈夫だよ。いきなりは無理だろうから、俺達なりに探りながら少しずつ進んでいこう。」
漫画などでは初心者がいきなり挿入されて…なんてこともある。実際やろうと思えばできるんだろうけど、それは受ける側に多大なる負担がかかる。
俺が涼架君を受け入れて俺に負担が来るのは構わない。でも多分俺が無茶するのは涼架君が嫌がるだろうし、逆もまた然り。涼架君が心も体も満たされないならsexなんてやる意味はない。
「あ、あのね、元貴から少し教えてもらってね。」
「は…?」
思わず低い声が出てしまった。
なんでここで大森さんの名前が出るの?
てか教えてもらったって何を?
「元貴と若井、時々入れ替わってるんだって。それでね、僕けっこう体柔らかいんだよ。」
「ん?」
くるりと振り向いた涼架君。意外と顔が至近距離だったからか慌てて少し離れていく。なので、腰に手を回して離れられないようにした。
「えっと、体が柔らかいと何かあるの?」
「元貴が言うには受け入れる方が体柔らかいと怪我しにくいらしい。元貴は体柔らかいんだけど、若井って結構体固くて最初の方苦労したらしいよ。」
あの二人リバなんだ…。
「だ、だからね、亮平君。」
「なに?」
「少しくらい無茶しても僕は大丈夫だよ。」
真っ赤になりなりながらも一生懸命気持ちを伝えてくれようとしている涼架君。
あぁ、本当にもう…
先にシャワーを済ませた俺がバスローブを着て寝室で待っていると、同じくシャワーを浴びた涼架君がバスローブに身を包み、おずおずと寝室に入って来た。
「あ、あの、亮平君…。」
「大丈夫、こっちにおいで。」
涼架君を導くように、ベッドに寝かせる。しばらく見つめ合った後、ゆっくりと唇を重ねた。
「んっ…。」
甘い息が涼架君から零れ落ちたことに気をよくした俺は、はだけたバスローブの間から小さく反応しだしている涼架君のモノを下から上へと撫で上げる。
「!?」
驚き声が出ない涼架君。構わずに手全体で包むようにして扱いていくと
「ちょ、待って!」
慌てて肩を押してきた。
「一回出しておいた方がいいよ。」
「でもっ。」
構わず扱き続けると、ぶるっと身震いした後にトロッとしたものが涼架君のものからあふれ出した。
「はぁっ、はぁっ…。」
いい感じに肩の力が抜けたみたい。これならいいかな。
サイドテーブル一番下の引き出し奥からローションを取り出し、掌に出す。
「そんなのあったの…?」
実は同棲始めてからすぐに買ったもので、使う機会がないまま奥に隠されていた。掌に出したそれを人肌に温める為両手でこすり合わせる。
「涼架君、痛かったらちゃんと言ってね。」
「う、うん….。」
タオルを敷き、枕を涼架君の腰の下にいれた状態で、ローションにまみれた中指を蕾の中に押し入れ、ゆっくりと確かめるように内壁を擦り広げる。十分に時間をかけ、2本、3本と指を増やしていく。しばらくして
(これなら、浅いところなら入るかな…。)
最初っから全部なんてきっと無理。だからその前に…
「んっ。」
涼架君の蕾を広げながら、自分のも一回抜いておく。正直もうすでにパンパンだから、一回抜いておかないと涼架君を傷つけてしまうかもしれない。
「りょうへ、くん…?」
「ふふ、一緒にいこうか?一応手で繋がってるし。」
涼架君の中の腹側にあるコリコリとした所、謂前立腺を刺激する。
「うあ、あっ…ん! アっ。」
キュッと涼架君の中が締まる。それを感じて、俺も自分を扱く手を早め
「くっ….。」
白濁の液を吐き出した。
「涼架君、大丈夫?」
「う…ん。」
「きついなら今回は…。」
「や、やだ!」
「え。」
「い、入れて…欲しい…です…。」
涼架君はこれ以上ないくらい真っ赤な顔で、聞えるか聞こえないかの小さな声で言った。
「はぁ….。」
「あ、あの、ごめん!亮平君!!そのっ。」
俺が呆れたか怒ったかと思ったのか、涼架君は慌てだす。
「涼架君。」
「は、はいっ?!」
「君はどこまで俺を骨抜きにすれば気が済むの…?」
「え?」
涼架君の上に倒れこむように覆いかぶさる。もちろん、涼架君が重くないように横に肘をついて。
「ねぇ、涼架君。」
「な、なに?」
「無理して受け入れてくれても俺嬉しくないからね?」
「無理してないよ!」
「痛かったり苦しかったらちゃんと言うんだよ?ゆっくり二人で進んでいこう。」
「うん…。」
ゴムを付けた自分のモノを、トロトロに溶けた蕾に宛がう。
「涼架君、息を吸って。」
「すー…。」
「吐いて。」
「はー…。」
涼架君が息を吐くタイミングで挿入する。涼架君は一生懸命呼吸を繰り返しているので、吐くタイミングで更にゆっくりと入れていく。
「一旦落ち着こう。涼架君、大丈夫?」
「う、ん。」
コクコクと頷く。
「なんか違和感っていうか、そういうのはあるけど、痛くない。」
「よかった…。」
「亮平君は?大丈夫?」
「俺は大丈夫だよ。ただ…。」
「ただ?」
「涼架君の中が気持ちよすぎてヤバイ…。」
「?!」
キュッと中が締まる。
「ちょ、マジで今それはヤバイっ。」
「え?!ご、ごめんっ。」
あわあわしている涼架君はどうしたらいいのか分からず、更に俺を締め付けてくる。
「涼架君、一回深呼吸してっ。」
「う、うん…。」
緩んだところで、再び押し進める。その時
「あ、ッ!」
涼架君の体びくりとはねた。どうやら俺のが前立腺に当たったようだ。これ以上は俺も涼架君も限界かもしれない。
「涼架君、動くね。」
「ん…。」
涼架君の腰を掴み、前立腺を狙ってゆるゆると揺さぶる。
「あッ!… あ、あっ!ィッ!」
「はっ…涼架君っ。」
痛くないようにと大量に注いだローションが、ぐちゅぐちゅといやらしい水音を立て耳が刺激される。涼架君のバスローブは腕が袖に通ってるだけでほぼはだけているが、その姿は裸よりもエロさを感じてさらに熱が下半身に集中する。
「りょ、へいくっ、もうっ。」
「うん。また一緒にいこう。」
涼架君の中のいいところをしっかり当てながら、蜜を滴らせている涼架君のモノを扱いていく。
「あ、あぁッ――――ッ!」
大きく背中を仰け反らせて涼架君は腹の上に白濁を吐き出す。同時に、一層強い締め付けに、俺も涼架君の中で果てた。
涼架君がシャワーを浴びている間に、汚れたタオルと枕のカバーを取り換える。
シーツは汚れてないから替えるのは明日でいいかな。
「シャワー先に頂きました…。」
新しいバスローブに身を包んだ涼架君が戻って来た。
「じゃ次俺行ってくるね。はい、水。」
「ありがとう。」
冷えた水を渡すと、美味しそうにごくごくと飲んでいた。
「先に寝てていいよ。」
「ん―…待ってる。」
そう言いつつ、眠そうに眼を擦る涼架君。なので俺は急いでシャワーを浴びて寝室に戻る。
「涼架君…?」
電池が切れたように、涼架君はベッドの上で安らかな寝息を立てていた。
「ふふ、頑張ったね。」
頭を撫でて、そっと髪の毛にキスをする。
「おやすみ、涼架君。」
【終】
【小話】
「阿部ちゃん、何見てるの?」
「あ、めめ。涼架君、これとこれどっちのペンダントが似合うと思う?」
「…何記念日?」
「それはちょっと恥ずかしくて言えない♡」
「…石はもう少し小さいほうがいいんじゃない?」
「え?でも、大きい方が似合うと思うんだけど。」
「どうせ今後も増えていくんでしょ?なら一緒に付けた時喧嘩しないように小さい石の方がいいよ。」
「なるほど!さすがめめ。アンバサダーしてるだけある。」
「そりゃどーも(棒読)」
コメント
4件
ふぁぁ 涼ちゃんかわいいなぁぁ 阿部ちゃんさすが✨