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猫アレルギー
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163
まあ
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かえ
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私が声を上げた瞬間。
人混みの向こうにいた高校生の女の人が、 ちらっとこっちを見た。
そして。
ふっと笑う。
「っ……!」
なんか、 ぞわっとした。
「黒木君」
「うん」
黒木君の声が、 少し低い。
そのまま。
「行くよ」
私の手首を軽く掴んだ。
「えっ」
人混みを抜ける。
でも。
「あ……!」
曲がり角に着いた時には、 もう姿が消えていた。
「いない……」
思わず呟く。
黒木君が周囲を見る。
「足速いな」
「どうする?」
「とりあえず――」
その時。
「黒木――――!!!」
遠くから聞こえる大声。
「若武?」
振り返ると。
若武が、 ものすごい勢いで走ってきていた。
後ろには、 小塚君と忍。
上杉君と美門君は少し後ろを歩いてる。
「なんでいるの!?」
「追跡は人数多い方が盛り上がる!!!」
「遊びじゃないんだよ!?」
小塚君がツッコむ。
でも。
若武、 なんか嬉しそう。
「見つけたのか?」
上杉君が聞く。
「途中で見失った」
黒木君が答えた。
すると。
「……これ」
急に、 小塚君がしゃがみこんだ。
「え?」
地面。
駅前のベンチの横に、 小さな紙袋が落ちていた。
香水ショップの袋。
「さっきの人の?」
私が聞くと。
「たぶん」
小塚君は、 すごく真面目な顔になる。
「触らないで」
「え」
その空気に、 みんな少し静かになる。
小塚君は、 鞄から小さいケースを取り出した。
「……あるんだ」
黒木君が呟く。
「いつも持ってる」
「なんで?」
「一応」
一応で持ち歩く物じゃない気がする。
「小塚、それ何?」
若武が覗き込む。
「簡易鑑識セット」
「中学生が持つ名前じゃない」
上杉君が真顔で言った。
小塚君は、 ビニール手袋をつける。
そして。
紙袋をそっと持ち上げた。
「……指紋残ってるかも」
「わかるの?」
「簡易だけどね」
小塚君は、 静かに袋を確認していく。
なんか。
急に空気が“本物の探偵”っぽくなった。
「うわぁ……」
若武がちょっと感動してる。
「かっけぇ……!」
「若武静かに」
「はい」
珍しく従った。
その時。
忍が、 ふっと別の方向を見る。
「……猫」
「え?」
「白いのいた」
忍が路地を見る。
「さっきの人、あっち行ったって」
「また猫情報!?」
でも。
上杉君が普通に立ち上がる。
「行くぞ」
「信じるの!?」
「忍の猫情報、精度高い」
「怖いんだけど!?」
すると。
「待って」
小塚君が急に言った。
みんな止まる。
「これ……」
小塚君が、 紙袋の持ち手を見ていた。
「どうした?」
「指紋、二種類ある」
一瞬、 空気が変わる。
「二人?」
黒木君が聞く。
「うん」
小塚君は静かに続ける。
「しかも片方、小さい」
「小さい?」
「女の人っぽい」
じゃあもう片方は?
私がそう思った時。
「……これ」
小塚君の声が、 少し低くなった。
「もう片方、たぶん男」
コメント
1件
うわめっちゃ展開きた!!!😳💥 小塚くんが簡易鑑識セット持ち歩いてるのヤバすぎて笑ったけど「中学生が持つ名前じゃない」上杉くんのツッコミまじで正論すぎるw でも指紋2種類+男ってラストで一気にホラー感出てきた…!忍の猫情報精度高すぎるの面白いし、若武のテンションと小塚くんの冷静さの対比がめっちゃいいー!黒木くんの「行くよ」で手首掴むとこ、ちょっとキュンとしたのは内緒🤫 次どうなるの!?気になりすぎて夜眠れないやつ😭💕