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ゆ。
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仁人side
仁人「え、す、好きって…」
勇斗「本当だから。本当に仁人が好き」
どういう事だ?
会って、高々数日だぞ?
なんで俺を?
仁人「いや、え?なんでですか?
俺たち会って数日ですよね?」
勇斗「違う」
仁人「え?違うって…」
勇斗「俺は5年間、仁人の事ずっと探してた」
仁人「ご、5年間!?いやいや!!
そんな前に会って無いですよ!?」
勇斗「覚えてない、か」
佐野さんは少し悲しそうな顔をしたので
何とか思い出そうと記憶を辿った。
5年前、アイドル、ライブ?イベント?
・・・。
仁人「あっ…!」
そういえば丁度5年前、兄ちゃんのイベントが
九州であったので家族全員で行った。
たくさんのグループが集まっての
イベントだった記憶がある。
もしかしてその中に佐野さんたちも居たのか?
勇斗「・・・思い出した?あの時、
俺達もそこでイベントに出さしてもらってたんだ」
仁人「はぁ…思い出しはしましたけど、
俺の事好きなのと何か関係あるんですか??」
勇斗「・・・俺は、今のグループに入る前
別のグループにいたんだ。」
そうなんだ…それは、知らなかったな。
勇斗「メンバーと色々あって…
そしたら前のグループのファンからも
今のグループのファンからも凄い批判が来て
俺、当時人気全然なくてさ」
信じられない…
今やグループの顔と言われるほど人気だし、
佐野さんから入ったという
ファンの人も多いだろう。
勇斗「まだ高校生だったし、
メンタルも不安定でなかなか思うように
パフォーマンスも出来なかった。
また人気無くなるな…とか
その所毎日思ってたんだ。
でも、そのイベントが終わった後
俺と同い年ぐらいの男の子が来てさ。
めちゃくちゃかっこよかった!
アイドルって言われて1番しっくり来たし
凄い努力してるんだなって分かる
パフォーマンスだった!
絶対アイドル続けてね!
推すから!!って言ってくれたんだよ」
仁人「それ…」
その瞬間、5年前の記憶が蘇ってきた。
兄ちゃんのパフォーマンスを見た後
トイレに行こうとしたら、
別の場所で知らないアイドルがライブを
しているのが見えた。
いつもなら気に留めなかっただろうが
その時は何故か惹かれて見に行ってみることにした。
すごく小規模だったけど、
自分が出来る事を極めたグループだという事が
詳しく知らなくてもよく分かった。
しかし、誰一人として端で踊っている
ピンク色の人のペンライトを振っていない。
ソロパートもみんな興味無さそうだった。
・・・でも俺は、誰よりもアイドルという言葉が
似合う人だと思った。
ここに居る誰よりも、兄ちゃんよりも。
歌もダンスも振る舞いも
全員を魅了するようだった。
時間を忘れてここまで見とれてしまったのは
初めてだ。
俺は、どうにかこの気持ちを伝えたくて
終わった後1人で水を飲んでいた
佐野さんを見つけ、全てぶつけた。
佐野さんは最初こそ驚いていたものの、
ありがとう。絶対辞めない!と言って
指切りげんまんをしてくれた。
兄ちゃん以外のアイドルを推すというのは
考えられなかったけど、
アイドルが天職な人が本当に実在しているのだと
初めて知った午前11:30。
𝐞𝐧𝐝☕︎︎𓂃 𓅇