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stpr 紫赤 様
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日本語おかしい
こったろとこえは、行為の最中だった。
言葉より先に距離が近くて、呼吸だけがやけに耳に残る時間。こったろはいつも通り余裕そうに見えて、でもこえのことになると少しだけ慎重になる。
「こえくん、ちゃんと見てて」
優しい声に、こえは小さく頷いた。
でも次の瞬間だった。
こえの目がふっと揺れて、そのまま、ぽろりと涙が落ちた。
「……え?」
こったろの動きが止まる。
「ごめ、こったん……」
声を出しただけで、また涙が溢れる。こえ自身も理由がうまく分かっていないみたいで、困ったように眉を寄せていた。
「ちょ、待って待って……どこか痛い?怖い?」
そう言いながらも、こったろの声は完全に慌てていた。いつもの余裕なんてどこにもない。
こえは顔を背けるようにして、小さく震える。
「……嫌とかじゃない、のに……なんか、変で……」
その言葉を聞いた瞬間、こったろの表情が少しだけやわらぐ。
「そっか」
たったそれだけだった。でも、それだけで空気が変わった。
こったろはゆっくりと距離を縮めて、こえの頬にそっと触れる。
「じゃあ、やめよ。今は」
「え……」
「泣いてるこえくん見て続けるほど、俺そんな器用じゃないし」
軽く言うのに、優しさが滲んでいた。
こえはその言葉で、余計に涙が止まらなくなる。
「こったん、ずるい……優しすぎる」
「今さら気づいた?」
こったろは小さく笑って、こえの髪を撫でた。いつもよりずっとゆっくり、壊れものに触れるみたいに。
「怖いとかじゃないんだよね?」
「……うん」
こえはこくりと頷く。
「ただ……こったんが優しくて……なんか、いっぱいになっちゃっただけ」
その言葉に、こったろは一瞬だけ固まって、それから目を細める。
「それ、ずるいのはこえくんの方じゃん」
「え……?」
「そんな顔でそんなこと言うの、反則」
少し笑って、こったろはこえの額に軽く触れた。
「今日はもう終わり。続きとか考えなくていい」
「……ごめん」
「謝んないで」
すぐに返される声は、やっぱり優しい。
こえはしばらく黙ったあと、こったろの服をそっと掴んだ。
「……こったん」
「ん?」
「嫌いになった?」
その一言に、こったろは一瞬だけ目を見開いて、それから即答する。
「なるわけない」
間がない、はっきりした声だった。
「むしろ今の方が無理」
「え?」
「可愛すぎて、普通に困ってる」
こえは顔を赤くして俯く。
「……ばか」
「はいはい」
こったろは軽く笑って、今度はちゃんと抱き寄せるみたいに距離を詰めた。
「泣いてるこえくん、嫌いじゃないけどさ」
少しだけ声を落として、続ける。
「泣かせたまま放置するのは、もっと無理」
こえはそのまま、こったろの胸元に顔を預けた。
まだ涙は止まらないのに、さっきよりずっと安心した顔をしている。
「……こったん」
「なに」
「好き」
「知ってる」
即答なのに、声はすごくやわらかい。
「俺も好きだよ、こえくん」
その一言で、こえはようやく小さく笑った。
涙の混じったままの、少しだけ甘い笑顔だった。
コメント
1件
読み終えたわ。まず「こえたんが泣いちゃう」って導入、めっちゃグッときた。行為の途中で涙が出るのって理由が自分でもわからない時あるよな……そこを「嫌じゃない、なんか変で」って正直に言える関係性、尊すぎる。こったんが慌てつつも「やめよ」って即座に判断して優しく包み込む流れ、台詞も動きも無理がなくて自然だった。「知ってる」からの「俺も好きだよ」のやり取り、王道だけど刺さるわ。次、泣き顔からどんな展開になるのか気になる🔥
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