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パーン!部屋に響く弾けた音に目を瞬かせ丸くした。
おめでとうという言葉が幾人からも掛けられ今だ呆気取られ頭が処理をしきれなかった。
「今日、だったか……打ち上げって?」
「……え?」
ポツリと呟くくるんとしたアホ毛の持ち主は此方に視線をむけ思わず間抜けな声で返事を返す。
ニンマリと笑う弾けた音の元凶である使用済みクラッカーの持ち主は「ねぇねぇいい加減今からの流れ、理解出来た?」と脇腹を小突いてきた。
「ホンマに2人とも此処までせんとなーんも動かへんよな」呆れたように視線を投げたかと思えば「これ、俺の手作りやで!」とブーケを持たされ一気に耳まで赤くなる。
「おい、打ち上げなんだろ?何でブーケなんだよ!ただの花束じゃなくなっちまってんじゃねえか!」その言葉に見合わせニヤニヤとしながら「当たり前やん、2人の結婚記念写真なんやから」と無理やり並ばされお手製のブーケといつ用意したんだ?と言わんばかりのケーキにヴェールであっという間に披露宴での舞台は整ったのだ。
「長靴持って乾杯だよ!」弟の音頭で皆の乾杯とともにキスしながらパシャリ。
カメラの音が響いた。