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『やっほー!優くんがだーすきな天音だよ☆
……って、自分で言ってて恥ずかしいな〜!』
『音々からこれを渡された時はびっくりしたでしょ?あの子には悪いことしちゃったな』
『え?なんでビデオレターかって?あはは!もちろんそれは内緒だよ☆』
『ま、頭の良い優くんなら、気づいてくれるよね!』
『言いたいこと、全部ここに入れるから、ちゃ〜んと最後まで、逃げないで聞いて……こんな私でも愛してね』
天音side
目覚ましが鳴る。私は幼少期から寝起きが良いので、難なく起き上がる。ちゃんとアラームを止めて、顔を洗う準備する為に、階段を降りて洗面台に向かう。
音々)あ、おはよう天音
天音)おはよー!
音々)朝から元気だな…頭に響くからやめろっていつも言ってるのに
天音)音々が朝に弱すぎるんだよ!ほら、しゃきっとしなさい!
音々)母さんじゃないんだからやめろよ……
天音)ふふん。じゃ、お先ー!
音々)え、早くない!?
天音)私、ストレートなので!あと歯磨きは食後派!
音々)知ってるっての!
天音)え?なんで知ってるの?もしかして、シスコンなの〜?
音々)黙って朝飯食え!
あーあ。音々ってば私の前だとツンツンしちゃって。昔はほわほわしてて可愛かったのに!私以外だと前に戻るらしいけど、なんで私にだけ本性を見せてくれないのー!
天音)おはようママー!
ママ)おはよう天音!今日も可愛いじゃん!
天音)ママとパパの娘だからね!
ママ)嬉しいこと言っちゃって!朝ごはん大盛りが良いのかな〜?
天音)沢山食べる!
ママ)あっはは!素直な子ね
パパ)天音、起きてたのか
天音)おはようパパ!今日も仕事?
パパ)あぁ。最近は立て続けに仕事を任せられるから、暫くは踏ん張らないとな
天音)おぉ〜、頑張ってね!
ママ)お父さん、そろそろ時間じゃない?
パパ)あ、そろそろか。行ってきます
天音)行ってらっしゃい!
ママ)行ってらっしゃい
ママ)ほら、天音も早く朝ごはん食べて!
天音)はーい!
ママが用意してくれたのは、ハニートースト。甘いものが大好物な宮野家の人気メニューだ。それは私も例外ではなく、あっという間に平らげた。
天音)ご馳走様でした!あっ、そろそろ着替えないと遅刻しちゃう!
ママ)天音、SHRまで後1時間半あるんだから、そんなに焦らなくても良いんじゃない?
天音)私は優等生なので、これくらいは当たり前ですよ!
お皿をママに手渡し、準備を再開する為に自分の部屋へ行こうとする。
天音)ありがとうママ!今日も美味しかった!
ママ)…それなら良かった
高校に入学してから3年目。もうリボンを結ぶのを慣れてきた。最初は上手に出来なかったけど、今はどの生徒よりも可愛く綺麗に結べてると自信を持って言えるようになった。鏡の前でくるりと回って自分の全身を確認する。
天音)うん!今日も私は可愛くて完璧な優等生!元気よくいくぞー!
笑顔に鏡に微笑むのを忘れずに、鞄を手に取って玄関へ向かった。
私は優雅に歩いて登下校するのが好き。近所の方と挨拶しながら歩き続けると、あるポスターが目に入った。決して大きなポスターだとは言えないけど、何故か私はそれから目が離せなかった。
天音)わぁ…!綺麗な男の人……モデルさんかな?
少し色素の薄い金髪に、目を惹かれる赤い瞳。奇抜な見た目なのに、不快にさせないそれは洗練されたものを感じた。
天音)あっ、学校に行かないと
慌てて歩くのを再開する。頭の中で、あのポスターがずっと記憶に焼き付いた。あのポスターに大きくあった名前。
───星宮 優
天音)雑誌とかあるかな〜
続く