テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#バレンタイン
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
シャットは目の前の光景に少し戸惑った。
シャット「……?」
チャーリー「あぁ!シャット!これから信頼エクササイズをやるわよ!」
シャット「あの…アラスターは?」
ヴァギー「アラスターは卵を捨てに行ってるわ」
シャット「卵…?」
シャットはため息をつき、スマホを取り出した。
シャット「あぁ…今日は会議でしたね…」
チャーリー「じゃあ次はシャットが…あれ?シャットは?」
ふと見上げると、ハスクの指先には翼を広げて空を飛ぶシャットがいた。
チャーリー「もう!本当に!!」
ヴァギー「あのラジオコンビ、何なのよ!!」
上級悪魔の会議の場。
カミラ「お集まりの皆さん、会えて嬉しいです…今日の欠席はシャットだけ?」
アラスター「えぇ!私が代わりです」
カミラ「アラスター?」
アラスター「えぇ、私の帰りを待っていたんでしょ?」
カミラ「いいえ、とにかくおかえりなさい」
アラスターはムッとする
一方シャットは、自分が欠席していたことを思い出す。
シャット「…今日、私欠席でしたね…」
その瞬間、卵たちがなぜか意識を持ち、はしゃぎ声を上げ始めた。
シャット「えー、あなたたちが卵くんたち?」
エッキーズ「はい!ボス!」
シャット「私はボスなの……?
えっと…赤い服を着た…ボス?はどこにいますか?」
エッキーズ「ボスはなぜ髪が長いんですか?
耳ですか?髪の毛?
素敵なスーツ!
その羽、触ってもいいですか?
ボスは女性ですか?男性ですか?」
シャットは顔をしかめ、露骨に嫌そうな表情を浮かべた。
そのとき、会議室のドアが開く。
アラスター「おや、シャル、お迎えですか?」
シャット「いえ、ホテルに行ったらいなかったもので」
アラスター「それがお迎えなんですよ」
小さくジジッと音を立てて、さらに続ける
「さて、私のシャルに無礼な質問をしたのは誰ですか?」
エッキーズ「えっと…みんな…」
アラスターは可愛らしく首をかしげる。
アラスター「みんなですか!
では皆さん、少し後ろに下がってください。話がありますから」
シャット「…アラスター、あまり怖がらせない方が…」
アラスター「ただの躾です」
その目は笑っているが、心の奥までは笑っていない。
シャット「…はぁ…帰りますよ。
またプリンセスが何かやってるから」
アラスター「何を?」
シャット「なんか信頼を深めるって」
アラスター「なるほど」
ハズビンホテルにて。
ヴァギー「アラスター」
アラスター「ビビ?」
ヴァギー「卵の処理は失敗?」
アラスター「えぇ、このおチビちゃん達、ちゃんと役に立ちますのでね」
シャット「では帰ります」
チャーリー「待って待って!」
シャットの腕を掴む。
シャット「っ!?」
チャーリー「これから信頼エクササイズやるの!
シャットとアラスターもどう?」
アラスター「…シャット、やった方がいいですよ」
シャット「嫌です」
チャーリー「よし決まり!自分のことを話して!」
シャット「自分…のこと?」
チャーリー「そう!」
シャットは少し間を置き、静かに答える。「少々お待ちを」
そのまま影に隠れ、逃げる。
ヴァギー「シャット!ちゃんとして!」
シャット「私ではなくセレーネに任せてください」
ヴァギー「セレーネ?…!?」
現れたのは、シャットと瓜二つの笑顔だが、どこか人を惹きつける雰囲気があり、逆に少し怖い。
チャーリー「え?シャッ…ト?」
シャット「^ᵕ^」
アラスター「それは第2のシャットのようなものです。名はセレーネ。シャットより感情豊かです。シャットの2分の1くらいの可愛さですね。」
ヴァギー「それで?このセレーネで何をすれば?」
シャット「彼女に自分を話してもらいます」
セレーネ「…いつも、影、つまらない」
シャット「……だそうです」
セレーネ「たまには、私、戦いたい、戦わしてくれない」
アラスター「あぁ…主人への文句ですね」
シャット「ですね」
セレーネは黒い霧に包まれ、姿を消す。
再びシャットの影に戻ったセレーネは、怒ったような目でおでこに怒りマークを浮かべていた。
アラスター「まぁ、たまにはいいんじゃない?」
シャット「では次はエクスターミネーションの日に解放しましょう」
小さく笑いながらアラスターを見上げる。
アラスター「…聞いてたんですね、カミラの話」
シャット「…ふふっ」
アラスターとシャット以外は、何を言っているか分からない表情をしていた。
セレーネはもう一度姿を現す。
セレーネ「でも、戦うのはたまに、私、戦い好まない」
アラスター「あぁ…そういえばセレーネはシャットと反対と言っていましたね」
意地悪そうに口元を緩める。
チャーリー「…それって…」
エンジェル「シャットって…好戦的ってこと?」
アラスター「そうなりますね」
シャット「普通ですよ」
エンジェル「シャットって……戦い好きなの…?」
シャット「普通ですよ。必要ならやるだけです」
チャーリー「え、えぇっと……シャットがそんなタイプだとは……」
ヴァギー「というか、セレーネが逆なのね。珍しいわね」
セレーネ(影の中から)「……主人、すぐ行動、すぐ戦う。私は、平和、好き」
シャット「……あなたに言われると複雑ですね」
アラスターがくすりと笑う。
アラスター「シャットは合理的なだけですよ。戦うべき時に戦い、逃げるべき時に逃げる。…ねぇ?」
シャット「逃げてません」
アラスター「では先ほどの“影での離脱”は?」
シャット「……状況判断です」
チャーリー「ねぇーーー!!
まだ信頼エクササイズしてないの!!」
ヴァギー「アラスター、口で追い詰めるのやめて」
アラスター「失礼。では、シャット。あなたの“自分のこと”を教えてあげれば?」
シャット「……嫌です」
エンジェル「でもセレーネは話したんだし〜?本体も少しは話しなよ?」
セレーネ「^ᵕ^」
シャット「もう戻りなさい」
影がシュッと閉じる。
アラスターは横で、静かに笑う。
アラスター「ではこうしましょう。
私が質問をして、シャットが“答えられる範囲”で答える。どうです?」
チャーリー「それなら…!うん!やって!」
シャット「……はぁ。少しだけですよ」
アラスターの赤い目が楽しげに細くなる。
アラスター「では……最初の質問です。
シャットが“誰かと一緒にいる時”……もっとも落ち着くのは、誰といる時ですか?」
突然の核心を突く質問に、場の空気が少しだけ変わる。
エンジェル「おっ、アラスターマジモード来た?」
ヴァギー「ちょっと……質問がズルいわよ」
チャーリー「でも……聞きたい……!」
シャットは少し黙り、ほんのわずかに目線を落とす。そして、静かに。
シャット「……アラスターですね」
アラスター「────」
周り「…………え??」
シャット「落ち着くと言っているだけです。
静かだから。以上です」
チャーリー「し、静か……?」
ヴァギー「いや全然静かじゃないしアイツ……!」
アラスターは一瞬、言葉を失っていたが、次の瞬間、口角がゆっくりと上がった。
アラスター「……ふふ。
光栄です、シャル」