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おかおに🇩🇪💕
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『父の料理。』
毎年。俺たちの誕生日間際になると、俺の義父、イギリスは手に切り傷を沢山作る。
その理由は簡単で、自分が苦手な料理を練習しているから。イギリスいわく、「誕生日ぐらい自分で作りたい。」だそうだ。子供の頃はびっくりしたが、今となってはもう恒例行事。カナダと一緒にいつキッチンが爆発するのかビクビクしながら見守っている。……そう、今日だって。
カナダ「だ、大丈夫かな父さん……」
アメリカ「大丈夫だろ…いくら料理下手だからって、毎年やってんだぜ?そろそろ簡単に作ってもらわなきゃ困る。」
俺らは、キッチンのドアを少し開け、イギリスを見張っていた。こうしなきゃ、イギリスが変なものを入れた時に対応できない。目を離した時に限って入れやがるんだ、コイツは。去年、さすがに大丈夫だろうと思って見張っていなかったら、案の定紫色の物体が誕生日の席にあった。その時は泣きながら完食した(カナダの分まで)が、もう今年は去年の二の舞にはなりたくない。だからこうして、じっっっと、ドアに張り付いて親が料理する瞬間を見つめているのだ。
カナダ「……今年はまだ変なの入れてないね。」
アメリカ「だな…でも油断するなよ、気を緩めた瞬間に親父はやらかすからな。」
カナダ「…兄さんってば、すっかりトラウマになってるよね、去年のこと。」
アメリカ「当たり前だろうがッッ!!お前は食べてないだろうから分からないんだ、あの味が…!!」
カナダ「なんかごめんね…」
そうして雑談を繰り広げていれば、あぁ、来た。
イギリス「…さて、砂糖はどの箱だったでしょうか。」
この、『砂糖と塩』問題。
イギリスはキッチンに立つことが少ないから、調味料の場所を覚えていない。…毎年やってんだからそれくらい覚えてるだろって?…あまい、親父の記憶力を舐めてもらっちゃ困る。アイツは、興味のないことには記憶の容量を開けないんだよ。ほら、だって今も……
イギリス「…こっち、でしたかね?」
塩の箱の方に手をかけてる。
カナダ「違う違う違うッ!!父さん違うよーッ!!」
アメリカ「おいバカナダ!!そんな大声出したらバレんだろうが!!」
カナダ「に、兄さんだって声でかいからっ!!」
イギリス「…何か聞こえたような。」
アメカナ「…!!」
イギリス「…気のせいですね。」
アメカナ「ほっ……」
奇跡的に親父にバレるという危機は去ったが、さて…どうにかして、親父に塩ではなく砂糖を入れてもらわなければならない。なにか方法は…
カナダ「…あっ、兄さん、見てっ!」
アメリカ「……あ。」
カナダが指をさした方を見れば、視界に砂糖を入れている親父が目に入った。
アメリカ「…お、おおっ!!なんか上手くいったなっ!!」
カナダ「うんっ、良かったぁ……!」
そんなこんなで、1つ目の危機を乗り越えた俺たちは、その後も料理が終わるまでイギリスを見張り続けた。
イギリス「…さ、どうぞ。私特製の、誕生日ケーキです。しっかり味わって食べなさい。」
ついに、来た。この瞬間が。
目の前に広がる、大きな、俺たち用に作られたケーキ。見た目は美味しそうで、でも味は予想できない。期待と不安で、ゴクリと喉を鳴らした。
カナダ「……。」
アメリカ「…。」
カナダと目を合わし、さらに置かれた1切れを、一緒に口に運んだ。
アメカナ「……!!✨」
美味しい。今まで食べた、親父の料理の中で、1番。
カナダ「おっ…美味しいよッ!!父さんっ!!」
イギリス「…ふふ、当然でしょう。この私が作ったのですから。」
アメリカ「…本当に、美味しいぜ……」
イギリス「あら…珍しい。明日は雪でも降りますかね。」
その後は、親父の言葉も気にせず無我夢中に食べ続けた。何度食べても、口の中に広がるのは甘い甘い、クリームやフルーツの味。
…久しぶりに、ゆっくり食事が出来た日だった。
アメリカ「っは〜!腹いっぱい!Thank you 親父!美味かったぜ」
カナダ「うんっ、美味しかった!」
イギリス「ええ、喜んでもらえて良かったです。」
イギリス「…改めて。」
イギリス「誕生日おめでとうございます、アメリカ、カナダ。」
カナダ「…えへへっ、ありがとう!」
アメリカ「…ははっ、ありがとなっ!」
fin.
今年も間に合いませんでした。
言い訳するとテスト期間なんです…ごめんね
コメント
1件
いや〜もう、めっちゃ良かった……!🍰✨ 毎年恒例のキッチン見張り、もう完全にアメリカとカナダの連携プレイが微笑ましすぎる。“砂糖と塩問題”で焦る兄弟、そして去年の紫色物体を一人で完食したアメリカのトラウマ談……そこに笑いつつも、最後の「美味しい」で全部報われる感じが泣ける。イギリスの「当然でしょう」のツンデレ具合も最高だし、親父の成長を一番近くで見てきた二人の誕生日、尊すぎるわ……。 テスト期間の中での執筆、お疲れさま。ちゃんと届いてるし、読めてよかった!🎂✨