創作 ありきたり 注意
「ねぇ、綾華何してるの」
「ねぇ!あんた誰!」
私は彼女と隣に居る男に言った。彼女は焦りを見せ、男は黙って私を見つめていた。
「あの、これは……違うの!」
彼女は私を説得しようと私の傍に駆け寄ってきた。私はそんなの無視して男を力一杯睨みつけた。
そしたら
「あはは!修羅場ってやつ?まあ、気をつけな」
そう言った。そいつはそのまま私たち二人に背を向けて消え去った。
視点を戻して彼女を見た、涙でうるっと光る瞳。
「ごめん……でも、勘違いなの、」
彼女はそう言って私に抱きついた
嫌だ。嫌だ嫌だ!
こいつは私の好きな綾華じゃない!
ガシッと彼女の肩を掴んで引き離した。
「菜乃……!」
「ねぇ、信じて、私は菜乃しか見てないよ、!」
信じられるわけが無い。
男と見つめあってニコリを笑う彼女を見たら。腹が立って仕方がない。そりゃそうだ、私には一度もそんな笑顔見せてこなかったから。
彼女を押し倒して 外まで飛び出した。
小さな交差点。小さくても人通りはいい
その時ちょうど大きなトラックが横切ろうとしていた。
私は彼女を愛してた。
でも、もう必要ない!私も生きてる意味なんてない___
ゆっくりと赤信号の交差点へと進んで、トラックと向き合った。
トラックは勢いよくこちらへと走ってきた。
一瞬だった。私が見たあの瞬間。鈍い音が無限の空に響き渡った。
怖くて、見たくなくて、顔に手を当ててうずくまった。次第に周りは五月蝿くなって、ゆっくりと顔を上げた。
視線の先には彼女がいた。もう息をしていない彼女が____
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