テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
耐えろ、 耐えて、、、俺、、
今日はもう絶対に元貴に無理させちゃだめ…
頭の中でもう一人の俺が言っている
けれど、元貴の魅力に振り回されて、理性は一瞬で打ち砕かれ、無情にも俺のモノは膨張していく
…トイレいく?…とか思ったのも束の間、横目で見てた元貴に速攻バレた
ちょっとびっくりしたように元貴の目が見開く
“……どこで?…涼ちゃん…?……変態…?”とでもいうような元貴の視線
「…ちがっ…あ…、えっと、、」
「……ごめんね、元貴本当に……。」
情けな…と自分に呆れつつ諦めて、元貴の横にぽふっと寝そべり、懺悔するように元貴の手をきゅっと握った
「呆れたと思うけど、、もう、…今日の元貴、本当に可愛すぎてさ…愛しさが溢れちゃって…」
「………いいよ。…俺も、同じだよ…。」
「だから…もっかい…、ほしい……。」
…………?……?!/
もはや今日の出来事全部、元貴の計算通り手の平で転がされてるだけじゃないの、これ?とすら思う
口下手で照れ屋な元貴の前にはつい忘れそうになるけど…
計算でも、天然でも、愛嬌があって、、、
世の中の人を熱狂させる程に圧倒的な、センスと才能と推進力でチームをひっぱりながらも、驕らずにひたむきな努力を重ねられる格好良さを持つ。
それでいて儚さを纏う、天から授かったような人たらし…
公私共に、俺の生涯をかけていいとまで思わせる
それが、俺の…恋人___。
愛しさが溢れて、溢れて、止まらなくなった
再びめちゃくちゃにしてしまいたい欲望を押さえつつ、今度は圧倒的元貴ファーストで、甘く大切に元貴を抱いた
___………
事後、疲れきってすぐに眠ってしまった、べとべとになった元貴の身体を、丁寧にホットタオルで拭いていく
10月初旬の夜は、結構肌寒かった
元貴の身体についた跡を目に焼き付けて、風邪をひかないよう服もちゃんと着せる
自身も綺麗に整えて、ベッドに潜りこんだ
寝顔を見ながら、何度も今日のスペシャル元貴を思いだしては、自分も疲れているはずなのに眠れそうになかった
手を伸ばし、元貴を起こさないようにそっと頭をなでながら、ふと、
あー、元貴とあと何回誕生日過ごせるかな…?
とか考えてたら、胸がきゅうっとなる
……見えるところにつけないでって言われたけど…
元貴の左手の薬指の付け根にそっとキスを落としてジュぅぅ…っと吸い、”永遠の印”をつける
そして、自分の手にも同じところに、自ら吸って跡をつけた
あーあ…
我ながら、子供だましみたいな、馬鹿げたことしてんな…。
ロマンチストかよ!やっぱり浮かれ過ぎ…と心の中で自分につっこんで、それでもちょっと嬉しい自分に苦笑いした
元貴と自分の指を絡めて、おそらく数日で消えてしまうであろうその印を見つめる
「へへっ…お揃い…」
……現実は、その数日の余韻ですら許されない
俺は明日から印が消えるまでコーンシーラーで隠すことになるんだと思うと、さっきより少しだけ強くまた胸がきゅっとなった
やっぱりちょっと、肌寒いな……
元貴の前髪をそっと掻き上げて額にキスを落とし、元貴の温もりで自分を溶かすように、ぎゅうっと抱きしめながらそっと目を閉じた
____……
ピーンポーン……
突然なったインターフォンの音で、はっと我にかえる
スマホを確認すると、スタッフからの到着連絡はもう10分も前にきていた
「わっ…」
どうやら、何の連絡もない事を心配したスタッフが見に来てくれたみたいで、慌ててインターフォンをとって謝罪し、玄関へ向かう
あぁ…元貴に…会いたいな…。
車に乗り込み、再び謝罪を告げた後で、
“おはよう!撮影お疲れ様!”
“順調?”
と元貴にメッセージを送る
即レスが帰ってきた
“おはよ。ありがとう”
“かなり巻いてるから、今日早めに帰れるかも”
…へへっ、と頬が自然と緩んだ
……終
コメント
6件
素敵な素敵な作品、ごちそうさまでした‥!! 2人が可愛過ぎて尊くて‥ 何回も読み返させていただきます✨
完結おめでとうございます! もうっ、語彙力無くなるくらいに最高でした……!! 独占欲の強いのにスパダリ感満載な若井さん……最後の指の付け根の所は本当に本当に愛おしくて素晴らしかったです。そして大森さんのエロ可愛さはスタオベで何分でも拍手したいくらいに最高でした。 素晴らしい作品を拝読させていただきありがとうございました!!