「なぜそう私に引っ付くんだ、お前は」
「さぁ?」
「……邪魔だ、どいてくれ」
ここ最近、安全チームの…そう、良秀。彼女がやたらとくっついてくるから、少しだけ業務に支障が出ている。
なるべく離れて欲しいのだけど、何度言っても無視される。
こいつの考えていることは全く持って分からないが、やるにしたって同じ部門の職員にしたらいいのに、と思う。いや、あいつを犠牲にしようという意図は全くないが。
本当にこいつは何を考えているのだろうか。多分、どこかで頭を打ったんじゃないかと思うんだが…。
そんなことより、可愛い子供を見るような顔で私を見るんじゃない。そもそも、私の方が年上だろうに。
「何がしたいんだ、言え」
「何も」
煙をかけられた。意味を分かってやっているなら、こいつはいつも通りだ。そうならそうと言えばいいものを…あぁ、ここは会社か。
「はぁ……業務が終わってからにしてくれ、ちゃんと行く」
その返事を聞いたら、ようやく離れて行った。残念なことに、今日は長く眠れないかもしれない。ただでさえ短い睡眠時間が、さらに短くなって…あいつは大丈夫なのだろうか。体調とかではなく、頭の方が。
…まぁ、応じる私も大概だな。断ればよかった。そんなことを考えていても何も変わらない、私は仕事をするだけ。
「今日は何されるんだか…全く、あいつの趣味には付き合ってられないな」
最終的に抱き枕にされる、それで済めばいいが。
コメント
1件
圧倒的良秀の母性が爆発!……ということでしょうか。 なんだかんだで可愛がられる?ウーティスを想像できるいい話ですね!