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⚠︎旧国・戦争関連の話題 有
ソナチ
第5話
ドイツ「ナチ゛ッスさん!!!ナチスさん!!!」
ナチス「」
ドイツ「!!!ナチスさん!」
視線の先にはぐったりと座り込んでいるナチスがいた。
ドイツ「大丈夫ですか!!???」
ナチス「あ゛、嗚呼」
すぐに駆け寄り話しかける。幸い意識はあるようだ。
ドイツ「そ、それ、、、」
ナチス「お守り゛ッなんだろぉッ?」
ナチスの手に握られていたのはドイツが渡したお守りという名の拳銃だった。
ドイツ「そんな、、科学的根拠もありませんし、!!」
ナチス「はッwそうだなw」
科学を大切にする国から出てくるとは思えない返事だった。
ドイツ「じゃぁなんで、、、どこかにしがみついていたら傷だって減っていたかもなのに」
その通り、ナチスの体には傷がいくつかできていた。ナチスは息を整えこう答える。
ナチス「俺は世界から冷酷だと言われるけど意外に情もあるもんだぜ?感情に体を動かされることもあるから持ってたんだよ」
ナチス(お前の悲しむ顔が見たくないってのが本音だがな)
まるでナチスとは思えない言葉だった。他人のことなんて一ミリも考えなかったような国が相手のことを想っていることも意外だ。
ドイツ「ふふっありがとうございます」
そんなナチスにドイツは笑みを浮かべた。
ドイツ「それにしても、流されたんですよね、?意識普通にあるし、、、」
ナチス「波が引くのが早くてな、戻ってきて休んでいただけだ」
ドイツ「そ、そうなんですね、!」
誰が見てもそうとは思えない。きっとドイツを心配させないようについた優しい嘘だ。
ナチス「それに、俺は国だ!そんなに甘く見るなよ?」
ドイツ「そうですよねっ!ほら、立てますか?」
ドイツはナチスに手を差し伸べる。
ナチス「嗚呼もちろん」
ナチスはそんなドイツの小さな手をとる。
ナチス「じゃぁ行こうか」
・・・
ナチス「ッ、、、」
???「」
ナチス(ラスボスかのように出てきやがって、、、)
ナチスの目線は釘付けになっていた。瞳孔が揺らいでいる。
ドイツ「これは生き物ではありませんよ」
ナチス「嗚呼わかっている」
ドイツ「?では早く引き返しましょう?」
ナチス「少し待ってくれ」
完全に異変なのにも関わらず引き返そうとしない。
ドイツ「なんでですか!?此処を引き返したら丁度8番になるんですよ!!?」
しばらく出口番号を口に出していなかったけれどもう8番はすぐそこになっていた。
ナチス「それもわかっている」
ドイツ「、、、ナチスさんは本当にチャレンジャーですね」
ナチス「ドイツ、ありがとな」
ドイツは渋々承諾した。もう2人はお互いのことがなんとなく分かるようになっていた。
???「やぁナチス」
ナチス「また会ったな、”ソ連”」
そこにいた人物の正体はソ連だった。
ソ連「そうだな!俺ぁ会えて嬉しいなぁ」
ナチス「はっ、まるで敵とは思えないな」
ソ連「俺らは敵である前に”恋人”だもんなぁ〜」
ナチスの脳内に出てきた人物もソ連だったようだ。確かにこの声は低く、息の混じった声だった。
ナチス「ッ、、そういえばそうだったな」
ソ連「照れ隠しか〜?ほんと可愛いなぁ」
ナチス「そんなんじゃねぇよ」
ソ連「おっと、そうだったかw可愛いもんだからつい」
楽しそうに話すソ連とは反対にナチスはぎこちない喋り方をしている。
ナチス「お前は俺にかっこいいとは言ってくれないのか?」
ソ連「ん〜ナチは可愛いよりだからな〜!!強いて言うなら戦っている時だな!」
一般人とは違う感性を持つソ連。
ナチス「そうか、それなら存分に見せてやるよ」
ソ連「マジかよ!!?それなら今すg」
ナチス「此処だと狭いだろ?いつものところでやろうぜ?」
ナチスは無理やり話だし、ソ連に引き止められずに引き返せるよう提案する。
ソ連「残念だが確かに此処だと狭いしな、!じゃぁすぐに来いよ?」
取り出した鎌をしまいながらそう答える。
ナチス「もちろんだ」
ナチス「ほら、ドイツ行くぞ」
ドイツ「あっはい、!」
ナチスは右手でドイツと手を繋ぎソ連とは反対方向に走っていく。
ナチス(8番!!!階段も!!!)
ナチス「やったな!!出られるぞ!!ドイツ!!!」
ナチス「ドイツ、、?」
ナチス(そうか、ドイツにはもう会えないのか、、、)
ソ連の事で頭がいっぱいになっていてドイツの事を忘れていた。
ナチス(最後に何か伝えておけばよかったか、、?)
ナチス(いや、それだと俺らしくないな)
成長したナチスも最後は世界の偏見に合わせる。これが彼にとっての唯一の言い訳なのだ。
ナチス(ドイツ、!この拳銃、、大切にするよ)
そんなナチスの右手には拳銃が握られていた。目元には光り輝くものがあった。