深澤さんが来て、半月。
利用者様からもスタッフからも人気者。
入浴介助も何度か教えることができた。覚えも早く、器用なのもあってか、すぐできる。
が、料理だけは無理そうだった。
深澤「え?切るの早くないっすか?」
○○「時間ないでしょ!笑」
ほんと料理となると大変(笑)
部長「深澤くんは、料理やめとこうか(笑)」
とまで言われるしまつ。お陰で
私の業務内容も、今月は調理外されることに。
最悪だ。
私は正直、調理の方が好きだったりする。
最悪な事は重なるんだな。
とりあえず、今日は調理業務。淡々とこなしていく。
深澤「あ、洗い物します!」
○○「それは助かる(笑)私同時にできないから、シンクの中大変な事なるんだよね(笑)」
深澤「そんな気がしました(笑)」
よく見てるな…
洗い物をしてもらうだけで助かった。
昼食を提供。食事形態や、必要なカトラリーなどは覚えておくようにと、指導。
そして、検食という業務。今日は深澤さん。
深澤「え?食べていいんですか?」
○○「うん、味の濃さとか、食材の硬さや、彩りとか、ちゃんと見て、感想をお願いします」
と、伝える。
深澤「いただきます!」
彼は黙々と食べる。どうなんだろ。
にしても、食べるのはやっ!!
深澤「ご馳走様でした!」
いやいや、ご馳走様でしたじゃないのよ!!
○○「味、濃くなかった?どう?」
深澤「ん、正直言ったら、物足りないというか、個人的にはもう少し味濃いのが好きでした。でも美味しかった(,,•﹏•,,)」
○○「そう。じゃあ、その味覚覚えていて。検食のとき、自分に丁度いいときは、濃いってことだから。」
深澤「わかりました!」
私はこの仕事をして、調理をするようになって、だいぶ薄味になった。だからあまり既製品を食べない。まぁ、一人暮らしだから、自分のペースで過ごせるし、作った方が安上がりだしねー。
深澤「あの、進藤さん。」
○○「何?」
深澤「あ、やっぱ昼休みの時でいいです」
なんなんだろ?
しばらくして昼休み。
お弁当を食べようとしたら
深澤「おかず1口下さい!味見程度でいいので」
そういわれたから、きんぴらごぼうを少し分けた。
深澤「ん、さっきより少し味ある!けど、優しい味。」
○○「薄いでしょ?(笑)」
深澤「素材の味生かされてるから、これはいいと思います!薄いといわれたら、個人的にはそうだけど、薄いと一言で済ませる味ではないかな。料理上手の人の味付け。」
○○「あの、そんな褒めても何も出ないからね?(笑)」
深澤「違っ!(笑)ほんとに、率直な感想ですから!(笑)」
○○「ほんと?(笑)」
まぁ、褒められたならいいか(笑)
でもすぐ、私は、ため息がでた。お弁当もあまりすすまなくて、ほとんど口付けてない。
深澤「やっぱ、なんかあったんすか?数日前から元気ないですよね?」
○○「え?」
気づかれてたことにびっくり。仕事はちゃんとしてるつもりだった。けど、正直、昨日からあまり調子よくない。けど、それを認めたくなくて。
深澤「話くらい聞きますよ?いつも、迷惑かけてばかりだし。お世話になってますし。あ、そだ、今日、仕事終わり飲みに行きましょ!!ね?」
断れないくらいの勢いで誘われ、まぁ気分転換になればと、行くことにした。
○○「まだ食べれる?口付けてないとこ、良かったらたべる?」
深澤「いいんですか?」
目を輝かせていうもんだから、ちょっと笑えた(笑)お弁当をわけて、私も食べれるだけ食べた。少しだけ、気持ちが軽くなった。
午後からも、深澤さんは洗い物を主でやりながら、私が調理する姿を見てた様子。
私は、見られてる事が恥ずかしくて、なるべく気にしないようにと、集中した
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