目黒とラウールと渡辺と、3人でご飯を食べる。この日は、何もしないでと言っている。会えば、そればかりが嫌なのだ。何もせず、話をしたり映画を観たりしたいのだ。
3人いれば、賑やかだ。ラウールが面白い話をする。目黒と一緒のゲームをしているらしい。
このときだけは、渡辺は寂しい。渡辺はゲームをしていないから、話が分からない。「凄い点数を叩き出した」と言われても何のことやら、さっぱりだ。
ソファの端で、俯いている。
目黒ーラウ、しょっぴーには分からないよ。違う話しよう?
渡辺ーめめ、いいよ、ラウも話したいだろ?
ラウーううん、しょっぴーも一緒に出来る話でないと、楽しくない。
そう言って、話題が変わる。
ラウールは、目黒が大好きだから、ずっと話したいし、ちょっとお酒も飲んで楽しそうだ。
渡辺は先に帰ると言う。目黒が引き止める。
渡辺ー明日、朝から撮影だし、帰る。ラウはまだいるだろ?
ラウーうん、まだいる。
目黒ーお前も帰れ。
ラウーやだ、まだ、めめといる。
渡辺ーじゃ、帰るな。おやすみ。
ラウーしょっぴー、おやすみ。
目黒ー・・。
寂しい顔をした目黒。渡辺だって同じくらい寂しい。
でも、ラウールがいるから、遅くまでいるから、仕方ないけど渡辺は帰ることにした。
目黒ーしょっぴー、明後日、夜、時間ある?
渡辺ーん、多分大丈夫。
目黒ーちょっと相談したいことあるから、来てくれる?
渡辺ー分かった。
ラウー何?めめ、俺も来ていい?
目黒ーだめ、ちょっと大事な話なんだ。
渡辺ーじゃ。
会えるのは明後日。寂しくタクシーに乗り帰る。
あぁ、だからか、会えば嬉しくて、抱き合いたいんだ。
渡辺はタクシーの中で、1人そう思って、ちょっと顔が赤い。
目黒からは連絡なかった。まだラウールがいるのか?それは少しヤキモチを妬く。
次の日、練習日。
渡辺は練習だけで終わりだが、目黒はその後も仕事がある。
慌ただしく仕事に向かって行った。
渡辺は、友達と焼肉を食べサウナに行く。それなりに楽しいし、身体も整って嬉しいはずなのに、目黒に会いたい。
明日には会えるのに、寂しい。
「あぁ、恋してるんだな」と思う。
友達ー赤い顔して、どうした?
渡辺ーいや、何かわからん。
友達ーはぁ?
渡辺ー今日は熱い。
友達ーいつも同じだわ。
渡辺ーそうかな。
友達ー変なの。
目黒のことを考えていると、顔が赤くなる。色んなことを思い出すから。あんなことや、こんなこと。
自分の今までで経験したことないことばかり。恋するってこんなに恥ずかしいと思ってなかった。
家に帰ると、目黒からのLINEに気がつく。
急な仕事が入った、明日会えないと。
渡辺は携帯の画面を見ながらソファで膝を抱え、涙が出てくる。
会いたいのに、次はいつ?
いつ、会えるの?
LINEに、いつ会えるの?と打つ。
でも、送れなかった。忙しいのに、会えないのが当たり前なのに。
コメント
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もう可愛いが溢れてる💙