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般若side
食堂でおかめ、隈取、阿形の三人とテーブルを囲んでると、突然灯りが消えた。
般若「わっ!?な、なんだ?」
阿形「ひえぇー!暗いよー!!」
食堂に集まっていた他の生徒もざわざわと騒ぎ始めた。
隈取「おい阿形、落ち着け!」
阿形「だ、だってぇ…」
おかめ「大丈夫、今教師が原因を確かめてるみたいだよ」
二人は怖がってる阿形をなだめているみたいだ。
般若「怖がることはないぜ阿形、俺たちには炎があるからな!」
そう言って俺は、指先から炎を灯した。
これだけじゃあまだ暗いが、ないよりはマシだろう。
教師「皆さん落ち着いて下さい!たった今魔物が山から下りて、学校全体の灯火を奪ったようです!」
灯火を奪った?
この学校は在学生でも迷っちまうくらいには広いはず。
学校全体が暗くなるまで灯火を消せるなら、とんでもなくデカい魔物か、かなりの数の魔物が出たってことだ。
教師「今から地下へ避難します!魔物に悟られないよう慎重に移動して下さい!」
まさか山から魔物が下りてくるとは、 とんでもないことなっちまった。
…あれ?
般若「そういや、カゴメは?」
暗くて気づかなかったけど、カゴメが居ねえ!
隈取「さっきの授業で疲れて休んでくるって言ってたなぁ…ってことは」
阿形「カゴメちゃん、まだ避難してないじゃん!」
おかめ「阿形静かにね…でも、確かに心配だね」
やべぇ、そうこうしてるうちにカゴメが泣いてるかもしんねえ!
早く助けにいかねえと!
おかめ「般若」
般若「なんだ? 」
おかめ「まさか、一人で行こうとしてないよね?」
般若「危険だからやめとけって?…わりぃ、でもカゴメを連れて来ねえと」
隈取「一人より、四人の方がすぐ見つかるぜ」
阿形「怖いけど…俺も行く!」
おかめ「みんな般若と同じ気持ちみたいだよ」
隈取と阿形、おかめが一緒に着いてきてくれるみたいだ。
般若「はは…ありがとな」
隈取「お礼なら、カゴメと避難してからにしようぜ!」
般若「ああ、そうだな!…うし、行こう!」
おかめside
俺たちは教師たちの目をくぐり抜けて、校舎と伊の寮、二手に分かれてカゴメちゃんを探すことにした。
おかめ「般若と阿形が、炎属性なんだよね?」
般若/阿形「「ああ/うん」」
おかめ「じゃあ、阿形は俺と一緒に校舎を探そう。般若と隈取は伊の寮を探して 」
般若「りょーかい、二人とも気をつけろよ」
おかめ「そっちこそ」
隈取「阿形、無理すんよ」
阿形「わかってるよ!」
おかめ「それにしても、まさか山の魔物が学校に入ってくるなんてね…」
校舎の中は、一寸先まで真っ暗。
阿形くんの炎の灯りを頼りに進むしかないけど…
阿形「うぅー…(ガタガタガタ)」
おかめ「…阿形?」
阿形「ひゃいーっ!?!?!?」
俺の呼びかけまでびっくりしちゃうくらい怖がっているみたい。
おかめ「ごめんね、びっくりさせちゃって…やっぱり君だけでも避難した方が…」
阿形「い…いや、カゴメちゃんも一緒じゃないと俺が嫌っす!そ、それに…!」
おかめ「…それに?」
阿形「それに、おかめさんだって俺が居ないと、真っ暗な中校舎なんか歩けないじゃないっすか!」
おかめ「はは、そうだね、俺がちゃんと着いてるから大丈夫だよ」
阿形くんは勇気を振り絞るように頷いた。