ut「zm………もう、大丈夫なんか、?」
最初に来たのはutだった。
snによると、全員で押しかけたらzmの負担が大きいから
1日1人ずつにしようということになったらしい。
zm「……大丈夫やで」
笑顔をつくる。
そして、元気なふりをする。
ut「…………そっか…」
ut「……ねぇzm、なんであんなことしたの?」
“あんなこと”
みんなにとっては”あんなこと”で済ませる行為。
それが俺にとって
どれだけ救いとなる行為か知らないくせに。
zm「……………やりたかったから」
ut「やりたかったからって……」
ut「………もうせんといてや」
ut「みんな心配したんやで」
“心配”か。
俺の能力を、やろ?
お前らの、この軍の”有能”が無くなることを心配しとるんやろ?
俺の事なんか、本当はどうでもいいくせに
仲間面すんなよ
吐き気がする。
zm「……たぶん、もうしない」
ut「……うん」
それからしばらく沈黙が続いた。
俺はどうでもよかったけど
大先生は話題を探すようにキョロキョロしていた。
はやく帰ってくれないかなぁと思いながらぼーっとしていると
大先生が口を開いた。
ut「…そう、いえばさ」
zm「?」
ut「zmがあぁなった時、聞いたで」
ut「shoたち、rb、shopくんに言ったこと。」
ut「………今zmがどう思っとるかはわからん。」
ut「だから、なんでも話してや」
ut「悩みくらい聞いたるから。」
どうせお前らにとっては他人事。
話したところで何かしてくれるわけじゃない
ただ
相槌を打って
“大丈夫”
と言うだけ。
“そんなことない”って
“zmが大切”って
嘘をつく。
力に溺れた哀れな人間特有の性質。
力を失いたくないから
強者を引き立て
崇め
騙す。
全て自分のために。
自分の安全のために。
強者を利用する。
人間なんて
そんなもん。