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カンレイ全土は暫く戦はなく平穏な時期が続いていた

セイカとユイは毎日毎日激しく愛し合い労り合っていた

ある日城の中庭を二人で散歩していた時だったユイが躓き転びかけたところをセイカが抱き寄せ転ばずに済んだ

「ダメじゃないか、ちゃんと見て歩かないと」

「うん、気をつける」

セイカはユイの髪を撫でながら

「お前は小さい頃からよく転んだからな」

「でもいつも兄様が直ぐに駆けつけてくれた」

「そうだったな」


しかしこの光景をセイカの指導係を務めていたソービが見てしまう


コツコツコツコツこちらに向かってくる足音にユーラは顔を上げた

「なんだお前かソービ、なんの用だ」

「いや、ちょっとな…」

「なんだ、早く言わぬか」

「いや、それがな…」

言いにくそうにしているソービを見てユーラは言った

「セイカ様とユイ様のことか?」

「お前知っていたのか!」

「ソービよ私は3歳の頃からユイ様の指導係をしているのだぞ、ずっと成長をみてきた。そしてユイ様の心には常にセイカ様がおられた、強くなりたいのも全てはセイカ様をお守りするため、カンレイ一の美男子と言われる容姿なのに年頃になっても女に興味は皆無、馬鹿でもわかろうが」

「俺は全く気づかなかった..そうか、これもまた因果なのかな..」

「あのお二人は真剣に愛し合っておられる、幼い頃にあんな形で両親を亡くし、いつもお二人でいただろ、こうなるのも自然の流れよ」

「そうだな、俺達家臣は静かに見守るだけだな」

「そういうことだ」

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